Sleep Performance Company (スリープ パフォーマンス カンパニー) 代表:小林 瑞穂 (こばやし みずほ) 研修講師/薬剤師/睡眠改善シニアインストラクター(日本睡眠改善協議会)埼玉県出身。薬科大学卒業後、営業職に従事。医療の現場で心を病む人が増加している現状を目の当たりにし、心理カウンセラー資格を取得。その後、睡眠問題を深く掘り下げるためメンタル専門の薬剤師となり、延べ5万人以上の「眠りの悩み」に関わる中で、睡眠は心と体を元気にし、目の前のあなたに笑顔をもたらす!と確信を得る。 日本にわずか10名ほどしか存在しない『睡眠改善シニア指導員資格』を取得(H29年3月現在)。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』に関するセミナーや、講演活動、『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、企業研修・安全大会講演を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。スリープ・パフォーマンス カンパニー https://sleep-perform.com/ 快眠サロン水月~mizuki~ https://mizuki-kaimin.com/新聞連載・各種メディアでのコラム執筆や、TV出演等も行っている。 *著書:『できる大人の9割がやっている 得する睡眠法』(宝島社) |
はじめに
急激に寒くなった今日この頃。中には、血圧が上がってしまった・・・なんて人もいるかもしれません。高血圧症の方も少なくないのがカグジョ世代です。
その原因は様々ですが。「睡眠の状態が悪い事」は見捨ててはおけないリスク上昇要因です。
悪眠は高血圧リスク上昇!
<高血圧症>
寒い時や体を動かしたり刺激を受けて一時的に上昇したものではなく、安静時測定した血圧が、慢性的に高い状態が続いており、医療機関で測定した時に 収縮期血圧140mmHg以上・拡張期血圧が90mmHg以上の場合で、どちらか一方でも超えていると高血圧症と診断される。
高血圧と睡眠の関係は様々な機関で研究されており、寝不足が血圧に良くないのは医療業界では今や常識。
理由として上げられる一番は自律神経の乱れによる血圧上昇。
例えば、シカゴ大学の研究では中高年対象で、睡眠時間が6時間と5時間の群で比較すると、5時間の短い方が37%も高血圧の割合が高かった。という結果が出ました。
そしてさらに怖いのが、睡眠の質の低下。
本来、我々の身体は
大きなリズムとして、起床後交感神経の働きがグッと優位になり、血圧は上昇。昼間の活動を支えます。そして寝る前に向けて副交感神経の働きが優位になり、入眠へ。血圧は下降していきます。深い眠りの間は、最も血圧が下がっています。
しかし、夜中何度も目覚めてしまう。又はハッキリ覚めなくても限りなく覚醒に近い浅い眠りばかりの場合。つまり、通常の眠りに比べて夜間の交感神経が優位になる時間が多い状態。
<交感神経が興奮する⇒血圧が上昇する>
さらに、そのような自律神経が昼夜で乱れている状態が続くと・・・
夜間高血圧や早朝高血圧になることも。
夜間高血圧・早朝高血圧だと、心筋梗塞や脳血管障害のリスクが一般的な高血圧に比べて約6倍高い!という研究結果も。
また、高血圧の人の10%は睡眠時無呼吸症候群が合併しているともいわれます。
まさに悪循環!
そしてごくまれではありますが、厄介なのが血圧コントロールのために飲んでいる降圧薬の副作用で不眠になることも。この場合は、薬を変えることで対処しますが、まさか寝不足が薬のせいだとは一般の人は思いません。気づくのに時間がかかることも。
たかが1日2日の寝不足と侮るなかれ。
その寝不足を重ねていくと、高血圧は悪化⇒結果、循環器系の重大な疾患や他の疾病悪化につながる可能性が上がっていきます。
まとめ
40代では約9.5%であった高血圧が、50代に入ると女性の高血圧は約33.8%と一気に上昇します。要注世代がカクジョ世代。
運動や食事など取るべき対策は一つではなく沢山あるのですが、「睡眠の見直し」もしっかり押さえて欲しいポイントです。
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