《和文化》笛で人間国宝

こんにちは!
笛の福原百麗(ふくはら ひゃくれい・藤本博子)です。

ようやく関東も梅雨が明けました。
それにしても、このじっとりした暑さには普段頑丈でも具合悪くなりそうです。
我が家には認知症老人がおりまして、熱中症にやられないよう、かなり意識しておりますが、「水は飲まない」「開いてる扉は閉める」という習慣が身についてる昭和な老人のケアは大変です。気付いたら温室のような部屋にいたりして、何も食べてなかったり・・・

ぜひ、第2、4水曜の木沢さんの食のコラムを参考に、夏場対策されてみてくださいね。

先日、重要無形文化財、いわゆる人間国宝として歌舞伎役者では片岡秀太郎さん、長唄のジャンルでは三味線の杵屋勝国さん、鳴物では藤舎名生さんが文化審議会から文部科学相に認定を答申されました。
これはほぼ内定ということで、秋には正式決定されます。

人間国宝は国が定めている継承しなければならない伝統芸能や工芸などのジャンルで優れた技能を持つ方が文化審議会の承認を得て推薦されるものです。

鳴物は笛、太鼓などの楽器演奏を指しますが、笛方、笛の演奏者が人間国宝として認定されるのは、我が福原流の先代家元、4代目寶山左衛門(6代目福原百之助)師に次いで2人目です。

品格と叙情性のある演奏をされた寶先生。
父上であられる先々代家元と共に、笛の楽譜、数字譜を考案し、一般の方々が篠笛を吹きやすいよう裾野の広げる立役者となられた方でした。

一方、藤舎流の笛はダイナミックでエネルギッシュな演奏スタイルで、そのスタイルを確立したのが名生(めいしょう)師と言えるのではないかと思います。(他流の方ですので、あまり評論的なことは言えませんが・・・)

元々は藤舎流の笛の家元であった父上、藤舎秀蓬師より手ほどきを受けられ、長唄などの古典だけでなく、ジャズやクラシックなど、他のジャンルとの共演など、果敢にチャレンジされたことでも知られています。

私が最初に聞いたのも、他の洋楽器とのセッションや、ご自身で作曲・演奏された現代的で斬新な曲でした。

それまでクラシックのフルートしかやってこなかった私には本当に衝撃的で、和楽器を志すキッカケの一つとなったと言っても良いのではないかと思っています。

純粋な邦楽(長唄など)で人間国宝レベルの演奏を聴けるのはやはり秋でしょう。
夏場は、暑いですけどぜひ屋外に出て、夕涼みしながら庶民的な盆踊りを味わってみてください。

ほとんどが録音された祭囃子を流してますが、中には生演奏もあります。
名生さんの演奏とはジャンルは違えど、同じ篠笛の賑やかな音色が楽しめます。
遠くから聴こえるピーヒャラピーヒャラという音色に惹かれて、うちわ片手にブラリと外へ・・・そんな夏休みもいいものです。

藤本博子(福原百麗)

伊藤忠商事を皮切りに、転職8回、事務職から営業、大道芸人まで20の職種を経験。16年間、人材派遣・紹介会社にて営業、転職コンサルタントとして勤務後、独立。

これまでのべ1万人以上の就業・転職サポートを行い、2013年には人材大手転職サイト主催のスカウトコンテストにて1位(部門別)獲得。

現在、民間委託の求職者支援訓練指定校(セラピスト養成)にて就職支援講座(自己分析、就活実技、顧客サービス等)及びキャリアカウンセリングを担当。現在、京都造形芸術大学で芸術学を学びながら、アートを取り入れた「じぶん分解ワークショップ」を開発。訓練校やセミナー等で広く活用している。

一方、長唄囃子福原流笛方として演奏活動の他、洋楽(フルート)との比較やビジネスの視点から見た指導は非常にユニーク。

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