長生きリスクは“しなやかさ”で可能性へ

スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりします。その理由もメカニズムもさまざまです。 「エゴ・レジリエンス」とは、日々のストレスをうまく調整して元気な自分を維持する力、誰もが持っているパーソナリティの弾力的な力です。「エゴ・レジリエンス」を高めることで自我のバランスをとる力が強化され、メゲても凹んでも、すぐに立ち直ることができるのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、「エゴ・レジリエンス」関連のお役立ち情報を提供し、あなたの元気をサポートします。

平均寿命が延び、人生が長くなるほど、お金・健康・人間関係の“予測できない変化”が増えていきます。それがいわゆる長生きリスク。でもエゴ・レジリエンスを高めれば、未来の不確実性は“脅威”ではなく“可能性”に変わります。そこで今回は、長生きリスクに備える現実的な習慣についてのお話です。

長生きリスクとエゴ・レジリエンス

長生きリスクとは、

「平均寿命が伸びる一方で、老後の生活費・医療費・介護費が増え、資金が不足する可能性」

を指す概念です。
これは単なる“感覚的な不安”ではなく、人口統計・家計調査・年金制度などのデータから導かれています。

人口統計
家計調査
医療・介護データ 
制度データ
平均寿命は今後も延び続ける
年金収入<生活費 という構造的赤字
高齢期の支出は予測困難で高額化しやすい
年金給付水準の低下、退職金制度の縮小

そこで必要なのは、資産よりもまず“心の柔軟性”。
未来の不確実性への「完璧な備え」ではなく、そうした不確実性を乗りこなす
“変化にしなやかに対応できる心の力=エゴ・レジリエンス”なのです。
エゴ・レジリエンスは、未来の不安を小さくするのに役立つはずです。

リスクに備えるエゴ・レジリエンス習慣

長く生きるほど、仕事・お金・健康・人間関係は少しずつ姿を変えていきます。その変化に戸惑う日もあれば、「なんとかなるかもしれない」と受け止められる日もあるでしょう。
こうした状況にバランスを取り続ける力、揺れながらも立ち直っていく力が、エゴ・レジリエンスです。エゴ・レジリエンスを高めれば、未来の不確実性は“脅威”ではなく“可能性”に変わります。
エゴ・レジリエンスは、誰もが持っているパーソナリティ特性で、強い時もあれば、弱く感じる時もあります。だからこそ、日々の小さな習慣で「しなやかさ」を少しずつ育てていくことが大切なのです。

ここでは、研究でも効果が示されている「エゴ・レジリエンスを育む習慣」を、誰にでもでも取り入れやすい形でまとめました。未来の不安に押しつぶされないための、“心の筋トレ”として参考にしてください。

■完璧を手放し、8割で調整する習慣
長生きリスクの根本は「計画通りにいかない未来」。だからこそ、“柔軟に調整できる力”が最大の武器になります。
完璧主義はストレス増大と健康悪化に関連(Flett & Hewitt, 2002)することが明らかになっています。一方で、柔軟性の高い人はストレス下でも健康を維持しやすい(Bonanno, 2004)ことが分かっています。
✓予定が崩れたら、別案をすぐ作る
✓できなかった日は「明日やればOK」と切り替える
完璧主義は老後不安を増幅させるだけです。8割主義はエゴ・レジリエンスを育てます。

■小さな収入源を持つ“ゆるい働き方”の習慣
長生きリスクの核心は「収入が途切れること」。でも、エゴ・レジリエンスの高い人なら、細く長く働くという柔軟な選択も可能にします。
65歳以降も働く人は、働かない人より主観的幸福度が高い(内閣府)とされ、週1〜2日の軽労働でも、メンタルヘルスが改善(英国UCL研究)することが分かっています。
✓週1のパート
✓好きなことを小さく仕事にする
✓オンラインでできる軽い仕事
変化に応じて役割を再構築し「働ける選択肢を持つ」ことが、心理的な保険として安心につながります。

■身体の声を聞く習慣
健康寿命が伸びれば、長生きリスクは大幅に下がります。特に股関節ケアは、歩く・動く・外出する=生活の自由度を守る(医療費の抑制)基盤です。
たとえば、歩行能力の低下は、要介護リスクを2〜3倍に高める(国立長寿医療研究センター)ことや、股関節の可動域が広い人は、転倒リスクが低い(整形外科研究)こと、1日15分の運動で死亡リスクが14%減少(台湾国民健康研究)ことなどが研究から明らかになっています。
✓朝3分の股関節の可動域チェック
✓週2回の軽い筋トレ
✓歩く距離を少しだけ増やす
✓睡眠の質を上げる
✓口腔ケア
身体の柔軟性は、心の柔軟性と連動するものです。

■“弱いつながり”を育てる習慣
孤立は、長生きリスクの最大要因のひとつ。社会的孤立は死亡リスクを29%増加(Holt-Lunstad, 2015)するのに対し、「弱いつながり」が幸福度を高める(スタンフォード大学の社会心理学研究)という研究結果が示されています。エゴ・レジリエンスの高い人は、深い関係より、ゆるい関係を複数持つことが上手です。

✓カフェや図書館の常連
✓月1回の習い事や友人知人との付き合い
✓オンラインコミュニティ

健康寿命への投資は必要です。「誰かとつながっている」という感覚が、社会的柔軟性・サポート活用力となって心のしなやかさを支えます。

■未来の生活シーンを“ざっくり描く”習慣
老後不安は、未来が“ぼんやり”しているほど強くなる。まずは「自分の老後期間」をざっくり把握することが大事です。女性は、仕事・家事・介護の負担で、老後の準備が後回しになりやすいので、ざっくりとした未来のイメージは、希望と現実のバランスを取って行動の方向性を整えるのに役立ちます。なぜなら、
未来の具体的イメージを持つ人は、行動が継続しやすい(Gollwitzer, 1999)こと、未来志向は健康行動の実行率を高める(心理学レビュー)ことが研究から示唆されています。
✓どんな家(場所)に住む?
✓どんな働き方をする?
✓どんな人とつきあう?
✓どんな体の状態でいたい?
書き出す必要はなく、「こんな暮らしがいいな」と軽くイメージするだけでも、エゴ・レジリエンスが高まります。

■“できたこと”をひとつだけ拾う習慣
自己効力感(自分はできるという感覚)が高い人は、老後の健康維持率が高い(Bandura理論)こと、小さな成功体験の積み重ねがレジリエンスを強化(心理学メタ分析)することが明らかになっています。エゴ・レジリエンスは、自己効力感との親和性が高いのです。
✓休めた
✓連絡できた
✓知ることができた
できたことに意識的にフォーカスすることには、科学的な根拠があります。脳の報酬系が活性化され、ドーパミンという「やる気ホルモン」が分泌され、このドーパミンは、私たちに「もっとやりたい」という気持ちを起こさせ、行動の持続力を高めてくれます。どんな小さなことでも、「できた」を拾う習慣が、長生きリスクに強い心を育てます。

以上、エゴレジ研究所から、長生きリスクに備える現実的な習慣についてご紹介しました。「長く生きること」そのものがリスクになる時代。年齢を重ねるほど、避けられない変化は確かに増えていきますが、それらをしなやかに受け止め、必要なときにそっと調整できる力があれば、人生の後半はもっと軽やかで、もっと自由なものになります。エゴ・レジリエンスのしなやかさは、一気に身につくものではありません。けれど、日々の小さな習慣が積み重なれば、未来への不安は確実に軽くなるでしょう。

エゴレジ研究所は,生涯発達心理学,パーソナリティ心理学,ポジティブ心理学の領域からの調査研究の成果を活かし,「エゴ・レジリエンス」をキー・コンセプトとして,いきいきと人生を楽しむことができる社会の実現に貢献することを目指しています。

あなたの元気のアドバイザー「エゴレジ研究所」
https://egoresilabo.com/

<プロフィール>

代表 小野寺敦子/ 心理学博士

目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
・・・・同校 心理学研究科大学院修士課程教授
・・・・同校 心理学研究科博士後期課程教授
臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問
NPO法人フレンズスクエア 代表理事

GM 畑 潮/心理学博士
GCDFキャリアカウンセラー
健康リズムカウンセラー

 

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