おはようございます。
人生、上手に寝たもん勝ち!2分間コラム。
さて、今年は、50代女性がこの先の50年も輝くための睡眠というテーマでお届けしています☆
今回は、『在宅ワーク中の睡眠で気を付ける事』というお話です。
今までずっと在宅で仕事をしていました。という方は、すでに自分に合った睡眠のリズムはお持ちだと思います。
今回のコロナ自粛で突然、在宅ワークに切り替わった!というカグ女読者も少なくないかもしれません。そんな今までと違う生活で睡眠がイマイチ・・・という方はチェックしてみてくださいね☆
【睡眠の状態はオフィスワーク時代と違っても心配しすぎない事!】
【まず、テコ入れするのは、活動量と自分の心もち】
通勤していた時は問題なかったのに・・・このところのコロナ自粛の在宅ワークで、睡眠時間が短くなった。中々眠れない。睡眠リズムがちょっと狂った。なんだかスッキリ起きられない。
それには理由があります。
(1)活動量の低下!
(2)外出自粛に伴う光を浴びる機会の減少とタイミングのずれ
(3)食生活の変化
(4)スケジュールの変化とメリハリの減少
(5)精神的ストレス増加!!
そうなのです!まず(1)。
ズバリ!疲れなきゃ寝れない。
睡眠には肉体の疲労を回復するという役割もあります。肉体の疲労度に影響されます。
睡眠は、エネルギーを保存する方向の状態という側面もあるのです。
ある程度肉体疲労がないと、そもそも多くの眠りを必要としません。
ただ、疲れすぎても、筋肉が熱を持ってしまい体温低下が上手くいかなかったり、怠さや痛みなどを感じることで交感神経が興奮し覚醒度が高くなったりで、中々眠れないことがあります。
自粛に続くの在宅ワークでは、今まであった通勤やその他運動機会がなくなって、どうしても活動量が低下します。
単純に消費カロリーで見てみると、例えば通勤。
50kg女性:通勤電車(立ち)30分+歩き15分+階段上り3分 行き帰り往復で約200kcal
この分を運動しようとすると・・・
ウォーキングなら80分、軽いランニングで30分。
みなさん、そんなに散歩しました?!(笑)
実際に、アスリートが現役を引退して運動量が減ると、睡眠時間が短くなるというデータもあります。
運動量も減る、動かないし食べるし脂肪太るしで代謝も落ちる・・・この状態では睡眠時間が短くなったり、深睡眠の減少などがあってもおかしくないのです。
出来るだけ快眠をキープするために、在宅ワーク中は
①先ずは、運動しないなら睡眠は減る又は質が低下すると認識する。以前と比べない。
②次に、できる範囲で運動・活動する時間をスケジューリングする。
では、(2)についてはどうでしょう?
通勤がなくなった皆さん、「朝、ベランダや外に出て日光浴びていますか?」
これは睡眠リズムにとって最も重要なポイントといえます。
・体内時計のリセット効果
・朝のセロトニン分泌でメンタルバランス調整
&15~16時間後の入眠ホルモンメラトニン生成
目から入る強い光=2,500ルクス以上でないと効果がありません。
リビングのライト(30~75ルクス)勉強や読書時の明るさ(500~1000ルクス)では全く不足。
ところが日光は、曇りの日でも2,500ルクス以上あるのです!
睡眠リズムを崩さないためにも、在宅ワーク中でも、
①朝起きたら、日光を浴びる!
外に出て気持ちを仕事モードに切り替えれば一石二鳥!外に出られない人は窓際でも可。
②これからの季節は、5~10分でも十分。
次に(3)。これは私も大反省。。。
ついつい、食べちゃうんですよね。家にいると。
ただでさえ活動量が減っているのに、今までよりも食べてしまう。
さらに、睡眠は食欲増進と抑制のホルモン分泌に関係しています。
睡眠時間が短くなると、レプチン(食欲抑制ホルモン)の分泌が低下して、逆に、グレリン(食欲増進ホルモン)の分泌が増加します。
・・・運動不足による消費の減少、食事回数や内容の増加、そして睡眠時間短縮・・・
肥満まっしぐらのトリプルパンチ!!
体重増加を抑えたいなら、
①夜、甘いものを欲しくなっている傾向があるなら、睡眠状態悪化と体重増加のサイン!
②食事は量をよく考えてとる!
そして(4)。これはもはや自己管理。
スケジュールが今までと異なるのは仕方のないこと。どう組むか?は自己責任ですが。
睡眠管理・睡眠リズムの面から考えると、
①起きる時間は今までと大きくは変えない。
通常モード復帰後にリズムを戻すのが大変になります。
さらに、ムダに寝すぎてもスッキリ感を伴って目覚めることができません。
②ダラダラと寝る直前まで仕事はしない。止め時を決める。
③ついついリラックス場面が増えがち。しっかり交感神経興奮することも必要。緊張したり、集中したり、できる範囲でコミュニケーションを図ったり。
刺激をしっかり取り入れる。ONとOFFを明確にするなど、メリハリをつけることも大切です。
肉体疲労だけでなく、適度な脳疲労(過剰はダメ)も必要です。
最後の(5)。
精神的ストレスは、以前より増えた!という方が少なくないはず。
コロナ鬱なんて言葉が出来たほど。臨床の現場でも、実際に不安を口にされる方も増えたように思います。
実は、この「心のストレス」が一番睡眠に影響すると言っても過言ではありません。
日本では、成人の約20%が慢性的な不眠状態といわれます。
不眠症の疑いがある人は、疑いの無い人に比べ、寝る前の不安感・憂うつ感・緊張感を感じる人が約4倍もいる。
そしてうつ病の患者さんの80~98%が睡眠障害(不眠症他含む)を合併しているという結果が出ています。
心と睡眠のつながりは間違いないのです。
ストレスの内容は人それぞれかもしれません。
しかし、少なくとも、以前はなかったけれど今はあるストレスの1つが、いやでも耳に入ってくる世界に溢れる負の情報・言葉。
必要な情報ではあります。でも、必要以上の不安を抱えてしまう原因の部分でもあると思うのです。
在宅ワーク中、自分のメンタルケアのために取る対策は、
①情報に触れるタイミング・量を自分で決めて制限する。
②ストレス解消・発散をこまめにする。
特に軽い運動は効果的。
因みに、ストレス低下に効果的な運動時間は、軽い運動で1回45分週3~5回というデータがあります。
そして女性はやっぱりお喋り!ストレスの原因となっているコロナの話題などではないテーマ選びがポイント。
③昼寝で脳をリフレッシュ。
ただし、睡眠リズムが狂いがちな人は、完全に横にならない方が良い。横になって昼寝が習慣化すると、通常勤務に戻る時にリズム調整に手間取ることも。リフレッシュならば椅子に座ったまま瞑想ぐらいのイメージで可。
④夜はゆっくりお風呂に浸かる時間を取る。
39~41℃ぬるめの長め。心も体もしっかりほぐす!
⑤布団の中ではその日一日のマイナス言葉や情報を振り返えらないこと。布団の中では悩まない。反省会はしない。スマホは見ない!!
⑥朝日を浴びる!
ちょっと長くなりましたが・・・
まとめると、在宅ワーク中も良い睡眠をキープするには
◆自分で理由が分かっていれば、睡眠状態が通常モードとは違っても心配しすぎないこと。
◆ちょっとした活動量を確保する工夫を。
◆興奮とリラックスのメリハリを。
◆無駄なマイナスを浴びない。
◆朝日をしっかり活用する!
さあ、今日は朝日をしっかり感じてから、PCの電源を入れよう。
夕方にはPC閉じて、黄昏ゆく空を見ながらお散歩でストレスを忘れ
&マスク姿でスーパーへ買い出しに。
ゆっくりお風呂でコリをほぐして。
好きな本を読んで寝よう。。。
私のとある一日です☆
それでは、今夜も良い眠りを・・・「人生、上手に寝たもん勝ち!」
プロフィール
Sleep Performance Company (スリープ パフォーマンス カンパニー)
代表:小林 瑞穂 (こばやし みずほ)
研修講師/薬剤師/睡眠改善シニアインストラクター(日本睡眠改善協議会)
埼玉県出身。薬科大学卒業後、営業職に従事。医療の現場で心を病む人が増加している現状を目の当たりにし、心理カウンセラー資格を取得。その後、睡眠問題を深く掘り下げるためメンタル専門の薬剤師となり、延べ5万人以上の「眠りの悩み」に関わる中で、睡眠は心と体を元気にし、目の前のあなたに笑顔をもたらす!と確信を得る。
日本にわずか10名ほどしか存在しない『睡眠改善シニア指導員資格』を取得(H29年3月現在)。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』に関するセミナーや、講演活動、『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、企業研修・安全大会講演を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。
新聞連載・各種メディアでのコラム執筆や、TV出演等も行っている。
*著書:『できる大人の9割がやっている 得する睡眠法』(宝島社)
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