Vol.60 50代女性が知って得する睡眠情:医師への睡眠相談は詳細に説明!その2

おはようございます。

人生、上手に寝たもん勝ち!2分間コラム。
さて、今年は、50代女性がこの先の50年も輝くための睡眠というテーマでお届けしています☆

前回Vol.59の続き。「眠れないんですぅ~。」だけではダメ!
何を医師に伝えたらよいのか?です。
医師に伝えるべきキーワードをいくつかあげていきます。

1)眠れないことで何が困っているの?

ズバリ、眠れないことが問題ではありません!
眠れないことで、『起きている間にどんなお困りごとが起こっている』から、もう少しきちんと睡眠を取れるようになりたいと感じるのか?を『明確』にしてください。

例えば・・・
☆昼間だるくてしょうがない。頭が回らない。仕事でミスが増えた。
☆眠れなくなってから、イライラが凄い・憂鬱で全くやる気が起きない。
☆昼間の眠気が酷い。
☆血糖や血圧など持病が悪化している。
などなど・・・
それらを解決したいから眠りたいわけです。

そこで、よく考えてください。
もし、眠れないけどお困り事は特にない!?のならば、医者にかかって薬を飲む必要はない!のです。薬は一時的な避難でしかありません。
ひょっとしたら年齢のせいかもしれません。若い頃ほど眠れなくなるのは普通です。
更年期特有の症状かもしれません。その場合は婦人科での相談になります。
自分の生活スタイルの改善や寝る前の工夫、寝ないといけないなどの思い込みや考え方を変えたり、起きてる時間が増えたラッキーと有効活用したって良いのです。自力で解決できます。

キーワード1「眠れないことで、〇〇に困っています。」

2)眠れないにも種類がある。

自分はどのようなタイプか?を自分なりに伝えてください。
実は不眠障害の国際的な診断基準は数年前に変わっています。因みに、熟眠障害はなくなりました。それは主観的なことだから。さらに思い込み不眠の方少なからずいます。

どんなところに問題を感じているのか?
☆中々寝付けない。〇時間位布団の中で悶々している。
☆途中で何度も起きてしまう。眠りが浅い気がする。
☆早朝に起きたらそのあと眠れない。

キーワード2「私の睡眠には〇〇に問題があります。」

3)プライベートさえ明かす覚悟を。

体や心の変化や病気が原因の場合を除き、多くの場合は自分の行動や環境に問題がある結果、不眠の状態が起きていることが殆どです。
本当は、診断して薬を処方してハイ終了!ではなく、生活指導や認知療法やその後のフォローまでして結果が出るのですが、実際の現場はそこまでできていないのが現状。
患者側も、原因となることを止められないので慢性化する。

でも、問題点を明確にしていく事で、このままでよい点・変えるべき点を医師に指摘してもらうことが出来ます。

こんなことが有る・無いをリストアップしてみましょう。
☆宵っ張りの朝寝坊である
☆寝ている・起きているにかかわらず、ベッドにいる時間が長い。
☆就寝・起床時刻はいつもバラバラ。
☆寝る直前までスマホやPCいじっている。
☆ぶっちゃけ寝室の環境は良くない。明るい・うるさい・暑い寒い・寝具が良くないなど
☆同室で寝る夫の、帰宅後の行動に起きて付きあう、いびきがうるさくて気になる。
☆夕方以降カフェイン大量摂取。
☆寝る前に飲酒。正直、量は多め。
☆寝なきゃいけないが口癖。寝ようと努力する。
☆布団に入ってから、仕事のことなどあれこれ悩みが巡る。
☆身体的な痛み・痒みがある。
☆今、自律神経失調気味。冷え性である。更年期。
☆覚醒効果のある薬を飲んでいる。ステロイドなど。
☆ぶっちゃけ今、鬱っぽかったり不安症だったり精神的な疾患がある。あるかも。
☆持病がある。
☆いびきが酷いと夫に言われた。無呼吸症候群かも。
☆ぶっちゃけ、生活リズムの乱れや食生活の偏り、運動不足など思い当たるフシはある。
☆実は寝れないのは、仕事のストレスのせい、家族のストレスのせいだと思っている。
そのストレスの原因は〇〇にある。
☆不眠障害以外の睡眠障害がすでにあるかも。

キーワード3「思い当たる原因は実は〇〇といくつかあります。」
「改善するには何をしたらいいでしょう?」
「でもとりあえず、今眠れなくてしんどいので一旦ぐっすり眠りたいのです。」

明確になった後、自分の行動に問題がある場合、変えられない・止められないでも完全に治して!は患者側の無茶なお願いです。ひとまず一旦ぐっすり眠って体力気力を取り戻したい!そのためにお薬はあると考えておいた方が良いのです。

3)理系人間(医師)には数字で説明しよう。

私もそうですが、女性は感覚感情で言葉を発しがち。(^^;
伝えて発散したい気持ち、わかってよ~と思う気持ちもわかります。
でも、「眠れないんです。」「辛いんです。」「しんどいんです。」だけでは診断は難しい。
専門でない医師の中には、「じゃあ眠れるように睡眠薬出しておくね。」で済ませてしまうDrもいます。そして最悪依存のループが回りだすのです。
何が?どお?どのくらい?そしてこんな感情感覚。を伝える必要があります。

何故なら、その背後には病気が隠れている場合もあります。生活リズムの問題ではない場合があるのです。それを見つけられるのは医師なのです!
無呼吸症候群を発見してもらえるかもしれません。

準備して欲しい数字の例
☆年齢
☆いつから ※3カ月以上だと薬が効かなかったり、解決に時間がかかることがあります。
☆毎日、週何日、たまになど
☆現在の夜の本睡眠の睡眠時間 ※寝入ってから目覚めるまで
☆自分の感じている何時間眠ると調子が良いか
☆就寝時刻、起床時刻
☆布団に入ってから落ちるまでだいたい〇分かかる
☆夜中に目覚める回数 ※トイレとそれ以外に分けて
☆途中で起きたら再び眠るまでにかかる時間はだいたい〇分
☆昼寝の時間と時刻
☆食事の回数と時刻
☆飲酒するなら回数(週〇回)と時刻と量
☆コーヒーや緑茶などカフェインを含む飲料を夕方以降に飲む量
☆運動の回数と種類や程度、時刻
☆持病がある人は、検査値や薬の内容・量など
☆仕事のスケジュール ※シフト勤務の方は必須
☆困りごとが起こる時刻、時間、症状の主観的な度合い
☆影響があると思う配偶者や家族のスケジュール
☆こういうことがある日は、寝つきが良い、〇時間眠れる、起きる回数が減るなど

その他思いつくことを数値化。自分用にメモして持参するとよいでしょう。

キーワード4「私のデータは〇〇です。」

多くの場合は、いよいよ切羽詰まって医者に相談に行きます。
しかし、睡眠の問題だけではなく、すべての病気は、我慢しすぎ・放置しすぎは重症化のもとです。早めに相談する方が、解決までの道のりは短くなります。

こと睡眠の医学についていうと、前回も書いたように日本の医療現場は遅れています。
専門医も少ないのです。近所のDrが詳しいかどうかも私たちにはわかりません。とりあえず薬だしときます・・・で済まされても、解決しないこともあります。

出来るだけ良い結果・お得な情報を得られるように、準備して相談する。
我々患者側ができる工夫です。

長くなりましたが、先ずは自己分析。
自分で解決できないことは専門家を頼る。
キーワードを参考に考えてみて頂けると、解決のへの道のり短縮につながると思います。

それでは、今夜も良い眠りを・・・「人生、上手に寝たもん勝ち!」

プロフィール

Sleep Performance Company (スリープ パフォーマンス カンパニー)
代表:小林 瑞穂 (こばやし みずほ)
研修講師/薬剤師/睡眠改善シニアインストラクター(日本睡眠改善協議会)

埼玉県出身。薬科大学卒業後、営業職に従事。医療の現場で心を病む人が増加している現状を目の当たりにし、心理カウンセラー資格を取得。その後、睡眠問題を深く掘り下げるためメンタル専門の薬剤師となり、延べ5万人以上の「眠りの悩み」に関わる中で、睡眠は心と体を元気にし、目の前のあなたに笑顔をもたらす!と確信を得る。
日本にわずか10名ほどしか存在しない『睡眠改善シニア指導員資格』を取得(H29年3月現在)。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』に関するセミナーや、講演活動、『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、企業研修・安全大会講演を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。

新聞連載・各種メディアでのコラム執筆や、TV出演等も行っている。
*著書:『できる大人の9割がやっている 得する睡眠法』(宝島社)

 

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