こんにちは。salon de Saga manners主宰の嵯峨裕美子です。
これまでヨーロッパの社交界などで実体験した経験をもとに、たくさんのご受講生にエチケット＆プロトコール（交際儀礼） マナー、立ち振る舞い、ファッション、メイク＆ヘアスタイル、パーソナルカラー&スタイル診断などトータルにアドバイスさせていただきました。
2025年も引き続き「令和女子は知っている美・教養」で品格を磨く大人のマナーから、人生を豊かに愉しむための秘訣についてお伝えいたします。

写真；クリストフル青山にて

先日、クリストフル青山にて開催された「フランス式のホームペーティでのホスト／ゲストの作法」にお招きいただき、生徒様をお誘いして出席をしてきました。

フランスの歴史や日本との違いなど改めて伺い、知識を教養にすることの大切さを改めて感じまております。また、コロナからわたくしが主宰しているsalon de Saga mannersでもZOOMレッスンを開催しておりますが、対面レッスンはやはりその場で感じることや体現ができ教養として身につく秘訣になります。

第４５回　国際マナーの常識「日本とはこんなに違う世界の常識・習慣」についてご紹介いたします。

＜日本と世界のマナーの違い＞

グローバル化が進む現代だからこそ知っておきたい、習慣、法律、交通ルール、食文化、時間の概念なども国によって異なります。
日本と世界の常識や国際ルールの違いを理解することで、海外旅行やビジネスで円滑なコミュニケーションを図るために、各国のルールやマナーを学び、適応することが大切です。

1.挨拶の仕方

◯日本：お辞儀文化
日本では挨拶の際にお辞儀をするのが一般的です。ビジネスシーンでも軽く会釈することが礼儀とされています。

◯世界：世界：握手・ハグ・ビズ（頬へのキス）
欧米ではビジネスシーンではしっかりとした握手が基本となります。
親しい関係ではハグや頬へのキスをする国もあります。フランスやイタリアでは「ビズ」と呼ばれる頬への軽いキスが交わされることもあります。

2.食事マナー

◯日本：静かに食べるのがマナー
日本では食事中の音を立てるのは基本的にマナー違反とされています。

◯世界：音を立てないの違い・食事は会話を楽しみながら
欧米では音を立てるとマナー違反とされるため注意が必要です。
ヨーロッパでは食事中の会話が重要とされ、静かに食べるよりも会話を交えながら楽しむのが一般的です。また、ナイフとフォークの使い方にも国ごとの違いがあります。
写真：モナコ公国にて「プリンス＆プリンセス舞踏会」

写真：モナコ公国にて「プリンス＆プリンセス舞踏会」

3.時間

◯日本：時間厳守が基本
日本では約束の時間に遅れることは失礼とされ、5分前行動が理想とされることが多いです。

◯世界：時間に対する考え方が異なる
ドイツやスイスでは日本と同様に時間厳守が重視されますが、南米や中東では多少の遅れは許容範囲とされています。「約束の時間＝目安」と考える国もあるため、現地の文化に合わせた対応が必要です。

4.チップ文化

◯日本：チップは不要
日本ではチップの習慣がなく、支払い時にチップを渡す必要はありません。

◯世界：チップ文化がある国とない国
アメリカやカナダではチップを渡すのが常識で、15〜20％のチップを加算するのが一般的です。一方で、オーストラリアやデンマークなどではチップの習慣がない国もあります。
フランスやドイツではサービス料込みの場合が多いですが、イギリスでは10〜15％のチップを渡すのが一般的です。

日本と世界のマナーには大きな違いがありますが、事前に学ぶことで円滑なコミュニケーションが可能になります。海外に行く際は、その国のマナーを事前に調べ、適切な対応を心がけましょう。グローバルな視点を持つことで、より良い人間関係を築くことができるでしょう。

5.＜マナー美・教養22　秘訣＞

〜王族だけにする挨拶〜
女性が王（皇）族と挨拶する際に、「跪礼（curtsy）」という、片足を後ろに引き。握手をしながら、両方の膝を曲げる挨拶をすることがあります。外国の王族との挨拶の機会があったとしても、和服を着ている場合にはこの動作は馴染みません。
また、親しい人との挨拶は、欧米諸国では、親しい友人や親戚の間で、相手の体を抱き抱えたり、頬をあわせたり、頬にキスをしたりといった親密な挨拶があります。
その中間に握手があり、ビジネス上の握手などは、お互いの距離をおいている関係とも解されます。令和女子の皆様には、いざという時に準備は万全！を常に心がけていただけたら幸いです。

嵯峨裕美子プロフィール salon de Saga manners主宰 スイスが誇る伝統のフィニッシングスクール、ヴィラ・ピエールフー（Institut Villa Pierrefeu）を卒業され、プロトコールマナーを基軸としたスクールに20年間、従事し専属講師、副学院長を努める。欧州、王室主催の舞踏会に多数出席。 欧州社交界の経験から、受講生の実践の場としてモナコ王室「バラの舞踏会」やフランス「パリの舞踏会」、エルメス社主催「エルメスカップ」などの社交界に出席される方へ、テクニックや知識を伝え「教養を身につけ、人生を豊かに楽しむ。」ための講座やVIP研修を展開する。ホームページ　http://salon-de-saga.com/ 「エチケット＆プロトコールマナー」「大人のマナー シリーズ」「メイクレッスン」を開催中。