＜　美・教養３　和室のマナー　ふるまい　＞

こんにちは。salon de Saga manners主宰の嵯峨裕美子です。
これまでヨーロッパの社交界などで実体験した経験をもとに、たくさんのご受講生にエチケット＆プロトコールマナーからメイク、ヘアスタイル、ファッション、パーソナルカラー&スタイル診断させていただきました。
新年からは「令和女子は知っている美・教養」で品格を磨く大人のマナーから、人生を豊かに愉しむための秘訣についてお伝えいたします。

「桃の節句」「ひな祭り」が近づいてきました。実家の雛人形には三姉妹の「桃の節句」での楽しい思い出がたくさんございます。「桃の節句」ということで、江戸初期は桃の花を浸した酒（桃花酒）が飲まれていたそうです。江戸時代の半ばを過ぎると、町時代から作られていた白酒が飲まれるようになりました。お酒の中でも甘味があり女性が好んだことで、白酒は「ひな祭り」の時に飲むお酒として定着しました。子供の頃は甘酒を飲んだ記憶が皆様もあるのではないでしょうか。
「桃の節句」「ひな祭り」は女の子の健やかな成長と健康を願う節句ではありますが、旧暦の3月3日の頃に桃の花が咲くことや、桃は魔除けの効果・子孫繁栄・実が不老長寿をもたらす仙木を持つと信じられていたことに由来しています。
令和女子の私たちも、いつまでも不老長寿で健やかに人生を愉しみましょう！

3月は昼から夜のセレモニーが多い季節、ビジネスや家族でお食事する機会も増えるのではないでしょうか。意外と和室で日本料理をいただく機会もあります。

本日の美・教養３は「和のマナー　ふるまい」についてです。
卒入園・卒入学・入社式・歓迎会・冠婚葬祭をはじめ、ビジネスでの会食、格式あるホテルや日本料理店での食事会など、基本マナーが問われる場面での作法について復習しておきましょう。

和食は毎日いただいておりますが、改まったお席での「ふるまい」はまた別になります。また、普段から身についていないことは、基本マナーが問われる場面ですぐにできるものでもございません。普段から意識したり、実践することで身につきます。

＜作法１　服装＞

靴が脱ぐことおが多いので、足元を油断しないようにしましょう。
女性も男性も裸足は避けます。また、特に男性は靴下に穴が空いていたり、踵がすり減っているものは避けます。
正座をするときは、女性はスカートの長さに気を配りましょう。ミニスカートは好ましい装いではありません。

＜作法２　座敷＞

座敷に上がるときは、正面を向いて靴を脱ぎます。
からだを斜めにしひざまずうようにして、脱いだ靴を揃えます。この時に座敷に完全に背を向けないように注意しましょう。
靴を揃えるときは、目下の人が目上のひとの靴を揃えます。下足係がいる場合は靴は揃えずに任せましょう。
お部屋に入室するときは、畳のへりや敷居はふまないように気をつけ、何もご案内がなければ下座に座ります。

＜作法３　ふすま＞

①ふすまの開けかたは、ふすまの前に膝を突き、引き手に手をかけて５〜６㎝ほど開けます。
②その手でふすまのふちを持ち、少し開け手を変えてからだが入れるくらいまで開けます。
③両手をついて、わずかにからだを浮かせて、膝で進んで室内に入ります。
④入室したら、ふすまのほうに向き直り①〜③の逆の手順でふすまをしめます。
※ふすまは立ったまま、開け閉めしないので気をつけましょう。
お部屋に入室したら、畳のへりをふまないように気をつけ、何もご案内がなければ下座に座ります。

＜ふるまい NG＞

①敷居や畳のへりを踏む。
②座布団を踏む。
③座布団に座ったままあいさつをする。

和室でのお作法は美・教養２「和室のお作法」で席次、挨拶の仕方、座布団の座り方をご紹介しております。こちらも是非、ご覧ください。

嵯峨裕美子プロフィール salon de Saga manners主宰 スイスが誇る伝統のフィニッシングスクール、ヴィラ・ピエールフー（Institut Villa Pierrefeu）を卒業され、プロトコールマナーを基軸としたスクールに20年間、従事し専属講師、副学院長を努める。欧州、王室主催の舞踏会に多数出席。 欧州社交界の経験から、受講生の実践の場としてモナコ王室「バラの舞踏会」やフランス「パリの舞踏会」、エルメス社主催「エルメスカップ」などの社交界に出席される方へ、テクニックや知識を伝え「教養を身につけ、人生を豊かに楽しむ。」ための講座やVIP研修を展開する。ホームページ　http://salon-de-saga.com/ 「エチケット＆プロトコールマナー」「大人のマナー シリーズ」「メイクレッスン」を開催中。