ストレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりするものです。その理由もメカニズムもさまざまです。でも、誰もが持っている力「エゴレジ力」を高めることで、それぞれの状況に応じて自我のバランスをとる力を強化し、メゲたり凹んだりしても、すぐに立ち直る力を養うことが可能なのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、お手伝いします。
なかなか外出できない昨今、家族や個人で「おうち時間」を楽しむためのアイデアがネットやSNSでたくさんアップされるようになりました。家ですごすことをネガティブに捉えていませんか。こんなときだからこそ、ゆったりと家ですごすいい機会と捉えて、おうち時間を楽しもうという発想は大事です。
そこで、今回は以前にもご紹介したことのあるふさぎがちな気持ちを明るくする「お花の癒し効果」についてのお話です。
🔴科学的に証明された効果
『お花があると心が落ち着くような気がする……』という方は多いですが、これは実は気のせいではなく、2011年10月 国立大学法人千葉大学環境健康フィールドセンターでこの効果の実証実験結果が出ています。
生理的指標として指先での心拍変動性(HRV)と気分プロフィール検査(POMS短縮版)によって測定した研究では、花がストレスを緩和し、リラックス亢進をもたらすことが明らかになりました。また、「癒される」「イラつきが軽減される」「緊張や不安がほぐれる」などメンタル面に好影響を与えていることもわかりました。
1.働く社会人にもたらす花の効果~オフィス従業員104名を対象に実験を行った結果
- ストレス軽減効果 職場での人間関係や仕事のストレス軽減
- 緊張を和らげる効果 プレゼンや〆切り前の緊張状態の軽減
- 抑うつ軽減効果 うつ病の防止
- 疲労を軽減する効果 目や頭をはじめとした体の疲労感の軽減
- 混乱が軽減できる効果 思考を整理する
- 活気が得られる効果 毎日のやる気アップ
2.子供にもたらす花の効果~高校生83名を対象に実験を行った結果
- ストレス軽減効果 受験勉強のストレス軽減
- 抑うつ軽減効果 進路への不案な気持ちなどの軽減
- 怒りを静める効果 勉強や人間関係のイライラ防止
- 疲労を軽減する効果 部活や勉強の疲れを癒す
- 活気が得られる効果 毎日元気に過ごすために
3.高齢者にもたらす花の効果~高齢者46名を対象に実験を行った結果
- 緊張を和らげる効果 日々リラックスして過ごすために
- 活気が得られる効果 ワクワクした元気な気持ちになるために
🔴花の色の持つ効果をプラス
効果的で簡単な花の飾り方は、色による効果を受ける方法です。
赤い花・・・・・・やる気や行動力を注入してくれるパワーの色。
チューリップやバラ、カーネーションなど
ピンクの花・・・・ちょっと疲れているとき、緊張をほぐしリラックスしたい時ににやさしくなれる色。女性ホルモンも分泌するのでアンチエイジングにも効果的。
バラやスイートピー、コスモス、トルコキキョウなど
オレンジの花・・・いつも前向きでエネルギッシュな色。 新陳代謝アップ。気持ちも明るく。
ガーベラ、ポピー、バラなど
青い花・・・・・・冷静さを取り戻したい時、ストレスを取り除きピースフルな精神状態にしてくれるパワーがある色。
アジサイやヤグルマギク、アメリカンブルーなど
白い花・・・・・・心を癒し、気持ちをリセットしたい時、頭をスッキリさせたい時、心を落ち着かせてくれる鎮静効果がある色。
かすみ草やカラーなど
黄色い花・・・・・人間関係に悩んでいる時、コミュニケーション能力をアップしてくれる効能、ストレスを緩和する力がある色。黄色は右脳に働きかけるヒラメキの色でも。
ひまわり、チューリップ、アルストロメリア、ミモザなど
🔴香りプラス~お部屋空間をプロデュース
嗅覚から感じる「やさしい、穏やかな香り」は、自律神経にはたらきかけ、穏やかな気持ちやリラックスした感情をもたらしてくれます。精油を用いるアロマテラピーよりも、自然の香りであるため、なじみやすく感じる人も多いようです。
バラの香り 化粧品やスキンケア製品に使われることも多いバラの甘い香りには、女性ホルモンを活性化する効能があると言われています。
フリージアの香り 高いリラックス効果が期待できます。
ライラックの香り リラックス効果と癒し効果。
クチナシの香り リラックス効果のほか、抗菌作用もあります。
ヒヤシンスの香り 香水にも使用されることが多い、青葉を思わせる爽やかな香りで、和み&癒し効果は抜群です。
ジャスミンの香り 昔から媚薬として活用されていて、高揚感や多幸感をもたらしてくれる。心をリラックスさせつつ気持ちを高揚させるというセクシー効果も。
キンモクセイの香り 緊張をほぐすリラックス作用があります。
沈丁花の香り リラックス効果や睡眠に効果をもたらしてくれます。
ラベンダーの香り リラックス効果があることで有名です。
ユリの香り 副交感神経に作用し新陳代謝を高めてくれるといわれています。またホルモンの分泌を促し、肥満予防にも良いということらしいです。
ほかにも花の香りの効果はさまざまあります。お好きなお花の香りの効果を調べてみてはいかがでしょう。
🔴生花が苦手なら「ハーバリウム」
生花は手入れが面倒で、季節や環境に大きく左右され、すぐに枯らしてしまうので苦手という方には、ハーバリウムがおすすめです。ハーバリウムとは、植物標本という意味で、元来は研究のために植物の状態を長期保存する方法として生まれたものです。現在は鑑賞目的で用いられるようになり、インテリアフラワーの主流となっています。
ハーバリウムは、プリザーブドフラワーやドライフラワーをガラスの小瓶に入れ、保存用の専用オイルに浸して作られています。こうすることで、お花本来の瑞々しさを長期間保つことができ、しかも面倒な世話や手入れは一切不要です。また、オイルによってもたらされる独特の透明感や浮遊感もハーバリウムの魅力の一つであり、普通の生花にはない楽しみといえるでしょう。少し暗い部屋でハーバリウムのガラスボトルに光を当てれば、幻想的なお花の姿を楽しむこともできます。
最近では、素材がセット販売されているので、手軽に作ることができます。香りがないのが残念ですが、花が本来持っている鮮やかさや、癒しの視覚効果は、そのままです。インスタ映えすることもあり、人気の飾り方です。
いかがでしょう。花には、それぞれに色、形、香りがあり一つ一つに意味をもっています。心身ともに健やかさを得る効果のある花を生活空間に取入れることをお勧めします。花の持ついろいろな効果を知って、おうちにパワースポットを実現してみませんか。
ご存知のとおり花々には昔から伝えられている「花言葉」もあります。これを調べて、今の気分にぴったりの花を飾れば、花のパワースポット効果がよりアップすることでしょう。ちょっと疲れが貯まった時、エゴレジ力を発揮して花の癒しの効果でセルフケアをしてみませんか。
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次回はまたエゴレジ関連の話題をご紹介します。
小野寺敦子
エゴレジ研究所代表。心理学博士。目白大学人間学部心理カウンセリング学科教授。同校心理学研究科大学院修士課程教授。同校心理学研究科博士後期課程教授。臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問。
NPO法人こどものくに代表理事。
畑 潮
エゴレジ研究所GM。GCDFキャリアカウンセラー
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