さて今回から少し本業のお話をしてみたいと思います。今年の4月、全保険会社の生命保険料を決める羅針盤とでも言いましょうか、日本アクチュアリー協会が作成する「標準死亡率」が11年ぶりに改定となります。この影響で、死亡保険料は5~10%下がり、医療保険料は5%程度上がる可能性があります。つーか下がるし上がりますよホントに。
いわゆる「長寿化」の影響です。平均寿命が長くなったので、死亡保険料は下がります。一方、寿命には、いつまで健康でいられるかを表す「健康寿命」というものもあり、平均寿命と健康寿命との差が「病院にズルズルとかかり続ける期間」になります。実は平均寿命の伸び率に対して健康寿命の伸び率はそんなに高くはないので、この「ズルズル期間」は毎年長くなっており、その影響もあって医療保険料は値上がりをするのです。因みにこのズルズル期間、男性は平均約9年、女性は約13年。わーお。
時代が変われば保険料も変わる。保険そのものだって変わる。ひと昔は死亡保障に医療保障がメインだった生命保険も、ここ5年くらい前から商品展開のスピードが早くなっています。
でも、どんな時代になったって、保険を組み立てる上で基本となる考え方や手順に変わりはありません。それは「私は今もこれからもこれを大事にしていきたいの!」という自分の軸を見つける作業に通じます。しかし、決して難しくはありません。
次回からはその考え方と手順をご紹介していきたいと思います。また来週!
水原 曜(みずはら ひかる)
2014年 住友生命保険相互会社東京本社入社。
「人生最後の転職先に保険会社を選んでしまう」という大ポカを犯してしまうもどうにか乗り越え、2017年4月より指導職に。部下に踊らされる毎日。
個人、法人問わず、フローとストックのバランスを重視した中長期的「無理しない」リスク対策のコンサルティングが最も得意です。
この記事へのコメントはありません。