第9回:「“通った後”が本番?補助金をもらうまでの注意点」

こんにちは。株式会社 FitStat APACの庄司真由美です。
「補助金や助成金って、これから減るの?それとも増えるの?」
そんな声を多くの経営者の方から聞くようになりました。
確かに、世の中の情勢が変わる中で、国の支援制度も見直されているのが現実です。
この記事では、法人が利用できる補助金について、なるべくわかりやすく解説します。
補助金と聞くと、「採択されたらもう安心!お金がすぐにもらえる」と思いがちです。でも実際はここからが本番。入金までにはいくつかの段階と注意点があり、うっかりミスをすると時間がかかったり、最悪の場合は補助金がもらえないこともあるのです。今回は、採択後の流れと注意すべきポイントを主婦の家計感覚に近いイメージで分かりやすく整理してみましょう。

① 採択通知=スタートライン

まず「採択された」という連絡が来ても、その時点でお金が振り込まれるわけではありません。これはあくまで「あなたの申請内容は認められましたよ」という合格通知のようなもの。家で例えるなら「住宅ローンの事前審査に通った」という段階で、まだ実際にお金は手にしていないのです。

② 実際の事業を実行する

次に待っているのは「計画どおりに事業を進める」こと。補助金は領収書や契約書などの“証拠”をもとに後から支払われる仕組みなので、まずは自分で立て替えて出費しなければなりません。
たとえば新しい冷蔵庫を買っても、レシートを保管していなければ「本当に買ったかどうか」が分からないのと同じ。補助金の場合も、使ったお金を証明する書類をきちんと残しておくことが大切です。

③ 実績報告という“家計簿提出”

事業が終わると、「実績報告」というまとめを提出します。これは「どこに、いくら使ったのか」を示す公式な家計簿のようなもの。
ここでよくある落とし穴は、
• 見積もりや請求書が不備だらけ
• 現金払いで記録が残っていない
• 当初の計画と違う内容にお金を使ってしまった
といったケースです。
これらは審査で減額や不支給の原因になってしまいます。

④ 入金までの時間差に注意

実績報告が受理され、ようやく補助金が振り込まれるのですが、ここまで数か月かかることが普通です。「採択=すぐ入金」ではないので、資金繰りに余裕を持っておくことが大切です。家計でも、臨時収入をあてにして生活費を使い込んでしまうと苦しくなるのと同じですね。

⑤ よくある失敗と防ぐコツ

• 領収書をなくす → スキャンやコピーで必ず保管。
• 計画と違う支出をする → 変更したいときは事前に事務局へ相談。
• 実績報告が遅れる → 提出期限をカレンダーに書き込み、早めに準備

まとめ

補助金は「採択されるまで」が勝負と思いがちですが、実は「採択された後こそが本番」。書類管理や実績報告といった手続きを丁寧にこなして初めて、補助金は入金されます。家計のやりくりと同じように、計画・証拠・期限を守ることが成功のカギ。安心して補助金を受け取るために、準備と管理をしっかり心がけましょう。

【プロフィール】
株式会社 FitStat APAC  庄司真由美
金融業界で25年間の経験を持ち、銀行・保険・証券会社にて支店での顧客応から本社での代理店営業まで幅広く担当。
「お客様目線のサービス」を信念に、常に顧客満足を追求。
コロナ禍をきっかけに「自分にとって本当に価値のある働き方」を見直し、
お客様からの「ありがとう」を一つでも多く頂くことを目標 に現職で事業部を立ち上げ。補助金・助成金を必要な人に届けること使命とし、日々精力的に取り組んでいる。

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