《和文化》楽譜とは?

こんにちは!
笛の福原百麗(ふくはら ひゃくれい・藤本博子)です。

このところ「パプリカ」を篠笛で吹きたい、とか「アナ雪2」をフルートでやってほしい、といったリクエストが続きまして、先週末は編曲作業に追われていました。

私の専門は洋楽はクラシック、和楽器は長唄といった純邦楽で、流行曲には正直疎くて、去年「パプリカ」のリクエストを頂いた時には「何ですか?それ?」とスルーしてしまいました。
年末の紅白歌合戦でようやくどんな曲か知ることとなり、ようやく篠笛への編曲に取り組んでみることにしました。

最初さらっと聞いた時には簡単にできると思ったのですが・・・
いざ取り組んでみたら途中で転調もあって意外と厄介でしたが、何とか完成しました。

そして「アナ雪2」。
フルート1本だけで演奏できる譜面がないので、ゲットした歌+ピアノ伴奏の譜面から自分でアレンジ(編曲)しなければなりません。それでも譜面(五線譜)があるのは大助かりです。
篠笛、和楽器は基本的に楽譜は売られていませんので、書き写したり、自分で作ったりしなければなりません。自然と書く習慣が身に付くというメリットはあります。
洋楽器の楽譜は絶対に販売されていて買うのが常識ですので、長年フルートをやっている私でさえ、五線譜に書くことには慣れていません。

以前このコラムにも書かせていただきましたが、篠笛の譜面は数字と超シンプルな幾つかの記号のみで出来ているので、誰でも3分で理解できるほど簡単なものです。

そもそも楽譜(五線譜)っていつ頃発明されたの?

つい先日そんな素朴な質問を受けました。ざっくり調べてみましたら、結構古い時代からあったものだと分かりました。西洋の五線譜も日本の鳴物やお能や長唄などの唄の楽譜(本)もできたキッカケは同じだと分かって、それは新鮮な驚きでした。

ざっくり一言で言うと楽譜は忘備録です。
特に日本の伝統芸能は「見て聞いて覚えろ」の世界ですが、さすがにそれには限界があるわけで、「ここはどの音か」「(テンポが変わるなどの)キッカケはどこか」という重要なポイントをメモしておこうとしたのが原点です。

西洋の五線譜はかなり細かく説明が入ってますが、それでもその通り演奏しただけでは味気ない演奏になってしまいます。よくピアノの先生などが「行間を読んで!」などと譜面に書かれていないことを読み取るよう指導されます。
邦楽ですと、もっと譜面はシンプルですので、尚更行間を読まねばなりませんし、経験がモノを言う世界となります。

音楽を習っていて、そのような領域に入っていくと、大変ではあるけれども、ぐんと面白くなってきて、芸術、音楽の素晴らしさが格段に感じられるようになってきます。

最後に・・・楽譜をどうやって読むかということについて、非常に面白くて参考になる番組がありますのでご紹介いたします。

NHK Eテレ 今週木曜日 30日 22時~
「奇跡のレッスン」~世界の最強コーチと子どもたち~
シリーズ番組ですが、今週の特集は、「楽譜が物語に変わるとき 弦楽器(後編)ダニエル・ゲーデ」若干28歳でウィーン・フィルのコンサートマスターになったという世界的バイオリニスト、ダニエル・ゲーデさんが千葉県の小学校を訪問。
音大を目指すわけでもなく、個人レッスンさえ受けてない子どもたちの部活。
その弦楽オーケストラを超一流プロはどう指導するのか?何を気付かせるのか?
私たちの日常や仕事にも活かせる示唆に富んだ内容は見ものです。

残念ながら前半は先週放映されて、再放送の予定は今のところありませんが、後半だけでも見る価値はあります。このシリーズの再放送を望むところです。

●ストアカ(Street Academy)では「篠笛体験講座」をリクエストベースで開設しております。
直前にはなりますが、今週末2月2日(日)に企画しておりますので、ご興味お有りでしたら
ぜひどうぞ!

https://www.street-academy.com/myclass/38288?

●個別にお稽古のご希望、ご相談等ございましたら、こちらまでどうぞ!

ワード・スピリット 藤本博子
wordspirit.curation@gmail.com

藤本博子(福原百麗)

伊藤忠商事を皮切りに、転職8回、事務職から営業、大道芸人まで20の職種を経験。16年間、人材派遣・紹介会社にて営業、転職コンサルタントとして勤務後、独立。

これまでのべ1万人以上の就業・転職サポートを行い、2013年には人材大手転職サイト主催のスカウトコンテストにて1位(部門別)獲得。

現在、民間委託の求職者支援訓練指定校(セラピスト養成)にて就職支援講座(自己分析、就活実技、顧客サービス等)及びキャリアカウンセリングを担当。現在、京都造形芸術大学で芸術学を学びながら、アートを取り入れた「じぶん分解ワークショップ」を開発。訓練校やセミナー等で広く活用している。

一方、長唄囃子福原流笛方として演奏活動の他、洋楽(フルート)との比較やビジネスの視点から見た指導は非常にユニーク。

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