Vol.37 睡眠としつけ②

おはようございます。

人生、丈夫に寝たもん勝ち!2分間コラム。今回も、「しつけと睡眠」のお話大2弾です。

子どもの睡眠状態が悪い、子供の睡眠リズムが崩れると、発達にどんな影響が起こるのか?
につては、『人生、上手に寝たもん勝ち!Vol.28』をご参照ください。
https://kagujyo.info/%e7%9d%a1%e7%9c%a0%e3%81%a8%e5%ad%90%e4%be%9b/

先ずは前回のおさらい。

子どもの心身の成長のために睡眠が絶対に必要で大切な時期に、
①子供を放任しすぎていませんか?
②逆に子供をかまいすぎていませんか?
③親の夜型化の都合に子供を合わせていませんか?

の問いについてさらに掘り下げていきたいと思います。
ただし、ここから先の内容は、事実だけでなく、あくまで私小林の個人的見解が多く含まれます。
子育て、教育方針、しつけの在り方や、生活環境の整え方については、それぞれのご家庭で決めること。
子どもの発達と睡眠について考えようと思ったときの参考になれば幸いです。

Vol.37では、順番が前後しますが上記問いの③=大人の都合で大人時間に子供を合わせていませんか?から考えてみたいと思います。

実はこの問題は、日本社会全体としての問題でもあります。ライフスタイルは24時間化し、仕事時間も長かったり、生活のため仕事掛け持ちの場合もありますし、交代勤務や、夜間に働いてる人も多い、通勤に時間をとられて家庭での時間が削られている人もいるかもしれません。
しかし、ノー残業や働き方改革が叫ばれる今、社会としてやっとそのあたりの見直しもスタートしています。
ということは見方を変えると、ますます親が保護者が家庭の時間を自己管理する時代になるわけです。

今、現状では、帰宅後家で過ごす時間のスケジュールは中々に過密状態!が本音だと思います。
やらなければならない事、子供とのコミュニケーションタイム、自分の時間、それらを組み立てるに当たり、「子供の発達」という点をしっかりと考えに入れて欲しいのです。

例えば、研究結果から米国で推奨されている子供の睡眠時間は、3カ月までは14~17h、4~11カ月で12~15h、1~2歳で11~14h、3~5歳で10~13h、6~13歳で9~11h
と言われていることを踏まえると・・・
起きる時間(起床時刻)は幼稚園や学校、親の出勤時間などでほぼ決まっています。ということは、「おのずと子供の寝る時間(就寝時刻)は逆算できるはず」です。

にもかかわらず、「大人のこういう順序でやりたい・大人の楽しい」に子供を付き合わせていませんか?
大人中心、自分中心にスケジュールを立てていませんか?
例えば、子供のお風呂の時間を食事や娯楽の後にして最後に回していたり、10時11時までTVを一緒に見ている。子供との時間を過ごしたい気持ちはわかります。でも、その自分の見たいテレビ時間を果たしてそれにあてて良いのか疑問です。
子どもの発達を考えるならば、大人の時間は、子供を寝かしてから。と割り切ることも必要です。

また、環境(光や音)も気づかないうちに大人の都合になっている場合があります。
「眠るモードに入る」ためには、それなりの準備が必要です。

今の日本のお家の多くは明るすぎる!のです。夕ご飯を食べ終わったら、照明は暗めに落として、興奮を抑えて落ち着かせる、夜だよ寝る時間だよという雰囲気を作る、そのために光を調節するのは大切です。

いつまでも、テレビやスマホ、タブレットからの音が途切れない。これも眠るモードを妨げます。

大人=親もいったん自分のやりたいことの手を緩め、「子供の眠るモード作り」に付き合う。
親がずっとスマホをいじっている隣で、子供がケームをするYouTubeを観るのを止めるわけがありません。

『大人のために必要な睡眠と、子供の発達に必要な睡眠は別物』であることをしっかり心にとめること。
そのうえで、子供の健やかな発達を考えてスケジューリングすること、ルール作りをすることに取り組んで欲しいと思います。

今回はここまで。また次回「睡眠としつけ③」へと続きます。

それでは、今夜も良い眠りを・・・「人生、上手に寝たもん勝ち!」

プロフィール

Sleep Performance Company (スリープ パフォーマンス カンパニー)
代表:小林 瑞穂 (こばやし みずほ)
研修講師/薬剤師/睡眠改善シニアインストラクター(日本睡眠改善協議会)

埼玉県出身。薬科大学卒業後、営業職に従事。医療の現場で心を病む人が増加している現状を目の当たりにし、心理カウンセラー資格を取得。その後、睡眠問題を深く掘り下げるためメンタル専門の薬剤師となり、延べ5万人以上の「眠りの悩み」に関わる中で、睡眠は心と体を元気にし、目の前のあなたに笑顔をもたらす!と確信を得る。
日本にわずか10名ほどしか存在しない『睡眠改善シニア指導員資格』を取得(H29年3月現在)。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』に関するセミナーや、講演活動、『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、企業研修・安全大会講演を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。

新聞連載・各種メディアでのコラム執筆や、TV出演等も行っている。
*著書:『できる大人の9割がやっている 得する睡眠法』(宝島社)

 

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