Vol.21 睡眠とテアニン

おはようございます。
人生、丈夫に寝たもん勝ち!2分間コラム。今回は、「サプリメントと睡眠」のお話第3弾!です。

「睡眠サプリ」
ホントに眠れるの?!パート3

第3回目の今回は、「テアニン」を取り上げてみようと思います。

この「テアニン」を主成分とする睡眠サプリメントも沢山あります。
お茶に含まれる成分として有名ですね。
暖かいお茶を飲むとホッとする・・・これは温度とテアニンの効果かもしれません。

では早速、テアニンとは?
これもまたアミノ酸の一種です。
よく、旨味成分って聞いたことあると思います。グルタミン酸とかイノシン酸とか。
お茶の旨味成分がこのテアニン。

ではこのテアニンの効果は?
ズバリ、「リラックス効果」です!

睡眠に対する効果は、作用機序から考えると実は直接的ではないと思われます。
眠気を誘発する効果はないのです。

しかし、テアニンにはリラックスの脳波α波を優位に上昇させる効果があります。
良い眠り、深い眠りに落ちる段階として人の脳波は次のような経過をたどります。
完全に覚醒しているとき主にはβ波がしめています。起きているけどリラックス状態になるとα波が増え、睡眠と覚醒の狭間にまたがるθ波を経由して、いわゆる睡眠状態のδ波に移行します。
まずはリラックスすることが良い睡眠に誘うカギ。
そういう意味で、テアニンのリラックス効果には期待が持てます。

テアニンによるリラックス効果には主に2パターン考えられます。

1つ目は、前に述べたグルタミン酸と非常に構造が似ています。
ところが、グルタミン酸の方は神経興奮作用があります。
そしてこの二つは似ているので同じレセプター(神経を作用させる物質がくっつくところ)に作用します。グルタミンと競合してテアニンがグルタミン酸のくっつくところをふさいでしまうと、グルタミン酸はくっつくことができず、神経の興奮が抑えられるわけです。

2つ目は、テアニンには、サプリシリーズ第一弾でお伝えした、GABAを増加させる作用があるのです。GABAは神経の興奮を抑える作用がありましたよね。こちらもリラックス効果です。

とこのような効き方をするんだなぁ~とわかると、テアニンをどう取り入れて言ったら良いのかがわかります。

気をつけなければならないのは、お茶。テアニンもたくさん含む代わりにカフェインも多く含む場合があります。
カフェインは覚醒効果!眠りにはよくありません。
カフェインとテアニン同時に取ると、カフェイン単独より作業効率があがるなんて報告もあります。

(1)なので、日本茶としてテアニンを摂取するなら、寝る前ではなく「目覚めた時。」
カフェインレスの温かいお茶やテアニンサプリメントなら「夜。」
がより有効活用できるポイントです。

(2)さらに、脳みそ興奮気味でリラックスが必要なかた、リラックスが下手の方は、
GABAとテアニンの合わせ技!が良いかもしれませんね。

補足ですが、テアニンも、多少過剰摂取になったとしても安全性に問題なしとされています。ご安心を。

さらに今回も付け足します。推奨される服用方法などは、サプリメントの製品・製剤によって異なりますので詳しくはメーカーのHPなどをご参照くださいませ。

それでは、今夜も良い眠りを・・・「人生、上手に寝たもん勝ち!」

プロフィール

Sleep Performance Company (スリープ パフォーマンス カンパニー)
代表:小林 瑞穂 (こばやし みずほ)
研修講師/薬剤師/睡眠改善シニアインストラクター(日本睡眠改善協議会)

埼玉県出身。薬科大学卒業後、営業職に従事。医療の現場で心を病む人が増加している現状を目の当たりにし、心理カウンセラー資格を取得。その後、睡眠問題を深く掘り下げるためメンタル専門の薬剤師となり、延べ5万人以上の「眠りの悩み」に関わる中で、睡眠は心と体を元気にし、目の前のあなたに笑顔をもたらす!と確信を得る。
日本にわずか10名ほどしか存在しない『睡眠改善シニア指導員資格』を取得(H29年3月現在)。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』に関するセミナーや、講演活動、『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、企業研修・安全大会講演を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。

新聞連載・各種メディアでのコラム執筆や、TV出演等も行っている。
*著書:『できる大人の9割がやっている 得する睡眠法』(宝島社)

 

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