今からでも遅くない、実務英語のコツをつかむ!

石井 紀子
U.A.E.の国営企業ADNOC LNGに転職、東京連絡事務所で液化天然ガス製造販売に係る業務を担当。外資系企業での勤務経験は約38年。現在は「いくつになっても英語は武器」をモットーに「実務で役立つ英語」を広げるための英語講師となる。

今からでも遅くない!

私の生徒さんで83才の女性がいます。もう3年教室に通ってくださってます。モダンな服で、お若い頃どう英語に接していたのかと興味津々で聞いてみたところ、外国人家庭のベビーシッターをやっていたとのこと。仕事を離れてから英語を忘れないために勉強しているのだそうです。

それが、最近お孫さん(大学生)に「バーバは文法をちゃんとやった方がいいよ」と言われたそうなのです。「これからは文法重視でいきましょう」と言った日から、熱心に文法に注意を払うようになったんです!レッスン中の表情も違うし、ちょっとしたアドバイスで向き合い方が違ってくる!いくつになってもです。

実務英語は特別なものではありません。専門用語を使ったり、文章が型通りだったりなどなど、コツさえわかれば簡単に出来てしまうんです。そのコツを私の外資系企業歴38年の経験からお伝えしたいと思います。

英語を仕事の武器に

英米文学科を専攻した理由は、理数系ではない自分がこれから食べていくには英語を身に着けることだと思ったから。当時(40年以上前??笑)英語は特殊技能と考えられていました。

でも。。英米文学科を卒業しても英語を話せない。実践には通用しない。そこからのスタートでした!

当時、留学は今のように簡単ではなく、普段英語に接する機会といったら、映画とFEN放送、そして数少ない英字新聞や雑誌。外人とはなかなか出会えない。そこで考えたのが英語を使える部署で仕事をすることだったわけです。

入社後は実務経験を積みながら、外資系企業への転職を目指し、仕事帰りに週5日を2年間、日米会話学院で英会話とヒヤリング中心に学び、その後同時通訳養成学校へ半年通うなど今考えても偉いーと思います(笑)

その後、ADNOC LNG (当時はアブダビガス・リクィファクション Co. Ltd) に転職。この企業はU.A.E.と日英仏のジョイントベンチャーで、本社の主なポストはイギリス人とフランス人が占め、イギリス英語とフランス英語、たまにアラビア英語に鍛えられました。ここでやっと英会話が仕事に加わることに。その後20年程で本社ではアラバイゼイション(アラブ人を積極的に雇うこと)が進み、現在はCEOを始めほとんどがアラブ人となり、逆にこちらが興味半分にアラビア語を勉強することになってしまいました(笑)

やっと希望通り英語を話し、聞き、書き、読む、をすることになったのです。

電話はヒヤリングがポイント

入社当時、現在のようなEメールはなく(若い人には信じられないかも)、文章はテレックス(これも知らないでしょう?)で送り、急ぎのものは国際電話で連絡していたので電話応対は必須でした。

Hello, this is Ishii from Tokyo. May I speak to Mr. Denly? ですぐに出てくれればいいのですが、
I’m sorry, but he is out now. May I help you? と言われた場合には、
Can I leave a message?  あるいは Could you tell him to call me back?

かかってきた電話を受ける時は、

Hello, ADNOC LNG.  May I help you?
May I have your name, please?  知らない相手からかかった場合には名前を確認、
Could you spell your name, please? 名前を確実にメモること。
May I ask your business nature?  要件も確認し、
I’ll put you through.  Hold on, please.  そして電話を繋ぎます。

自分宛ての電話なら、 Speaking. と言って受けます。

電話は相手の言っていることを聞き取れるかどうかがポイントとなります。入社当時は国際電話に慣れなくて、聞き取れるかと電話が鳴る度ドキドキしたり、一週間休暇をとった直後は英語がスラスラ出てこなかったりと、電話がとても苦手でした。何度聞いても名前が聞き取れず「すみません、名前がX○△※としか聞き取れなかったのですが…お願いします。」と繋いだこともありました。(泣!ヒアリングは難しいね!)

現在はそれぞれの携帯にかかるようになりました。また、Eメールの頻度の方が遥かに高くなっていますね。

Eメールは誤解に要注意

Eメールは読む・書くがメインなので、文章として残る分、電話より確実だし、堅苦しい文章を書くレターより手軽で簡単!

文頭には、初めての要件でメールする場合はその旨を、以前のメールを参照する場合は送付日を参照して書き始めます。また、頻繫にメールのやり取りをしている場合は、すぐに要件に入れて手軽。

This is to advise you that ~  連絡事項を書いたり、
We would like to confirm that ~  相手に確認したり。
Please refer to our Email dated DD/MM/YYYY* regarding XXXXX.  これは参照のお願い。
(* DD/MMはイギリス式、MM/DDはアメリカ式)

最後は Best regards で結び、名前を書きます。

内容が簡潔で文章が短く済む分、言葉足らずになって誤解が生じやすいので(これは日本語でも同じだけど)、そこはお互いに疑問点を確認し合いながらやり取りを進めるべきです。また、Eメールはごく稀に相手に届かない場合が無きにしも非ず。重要なものは必ず着信しているか確認すべきで、追って電話をするか、返信がない時は “Reminder” を送ることを忘れずに。

誰でも美しいレターをサッと書ける

当時はレターが主流。43年の間に使ったタイプライターは、手動→電動→電子→ワープロ→パソコンという編纂がありました。世の中進むほど早さが求められるもの。タイプミス – typographical error 又は縮めて typo – は当然無いに越したことはなく、自由自在に訂正したり書き加えたり出来るようになった今はとても便利ですね。そして、タイプは女性がするものという考え方から、今ではパソコンが一人1台、各自送信したりプリントアウト出来るようになり、各々の仕事は格段にスピードアップしました。

タイプミスはレターではあり得ないけれど、Eメールでは気が付いた時点で訂正できます。

Sorry for typo.  こんなふうにEメールでは簡単でもOK。
We apologize for a typographical error in our previous Email dated DD/MM/YYYY. 丁寧に。

レターの体裁には決まりがあり、それは今も変わりません。用紙は会社のLetter Headを使い、右上部に日付、少し下げて左上部に社名と住所。宛名がある場合は Attention: として名前と役職名を入れます。そして次にレターの内容を要約した主題をSubject: として表記。

また、宛名を特定しない場合は、次のような宛名で。
To Whom It May Concern

そして参照するものがある場合は、
Reference is made to our letter addressed to Ms. XXX dated DD/MM/YYYY.

本文の書き出しは、次のようなレター特有な文章を使います。
We are pleased to advise you that ~
Please kindly be advised that ~

更に、Please ~ ではなく、次のように丁寧な言い方も。
It would be appreciated if you could ~

内容の締めは、次のように終わるのが一般的です。
Should you have any questions or concerns, please do not hesitate to contact us.
あるいは
We are looking forward to hearing from you.

最後はサインなど含め、以下のような決まったスタイルとなります。行間隔はバランス良く。
Sincerely yours,  Yours sincerely,   Faithfully yours, これらどれでもOK。
XXXXX (社名は全て大文字で)
(サイン)
名前
役職名

XX:xx (大文字で差出人のイニシャル:小文字でタイプした人のイニシャル)
cc: (写しがあれば、名前と役職名)
Enclosure (添付がある場合。Encl. と略してもOK)

2ページ以降は白紙の用紙を使いますが、Letter Headを使う企業もあります。そして、最後のページには本文が最低でも2行あること。サイン以下の部分だけにはならないように、体裁をバランスよくするのも大事な要素です。レターは開いた時に美しい方が読む気になりますよね。

この体裁さえ守れば、いつでも美しいレターをサッと仕上げられること請け合い!

次回は来日客のスケジューリングと、空港の出迎え、ホテルの送迎、アテンド中の話のタネなどの予定です。試行錯誤、色々ありました~~。

〈プロフィール〉

大学で英米文学を専攻。卒業後電子部品メーカーに入社、米国からの輸入業務を約5年経験。
その間、日米会話学院、ISSインスティテュートで英会話を学ぶ。
U.A.E.の国営企業ADNOC LNGに転職、東京連絡事務所で液化天然ガス製造販売に係る業務をコーディネーターとして約38年勤務。
退職後は英語講師として幅広い年齢層を指導している。
ライフワークとしてアラビア語学習中。

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