《和文化》こんな話芸もあった!

神楽坂女子倶楽部、和文化「かぐや姫チーム」、笛の福原百麗(ふくはら ひゃくれい・藤本博子)です。

新年度も半月以上過ぎました。
「GWにどうやって息抜きしようかな?」
もうそんなモードになってますか?

今日はちょっと息抜きに、ちょっと違うジャンルのお話です。

日本の伝統話芸、というと、もちろん「落語」ですよね。
先日、落語じゃない、ある「話芸」を見てきました。
それは、無声映画の「活弁」・・・活動弁士 です。

もちろん長唄とか落語とかに比べると新しい芸能になりますが、落語や講談、詩吟など、言葉の芸術は和文化の重要な一ジャンルです。

ご存知のように、大正から昭和初期にかけての映画は無声でした。映画館で生でアテレコをしていたのが、「活動弁士」です。
そこに楽士(ミュージシャン)も加わった、臨場感たっぷりのエンターテイメントを2夜連続で堪能してきました。

1夜目は、シネマート新宿での「鞍馬天狗」(なんと、ここでの活弁ライブは48回目!)若手女性活弁士、佐々木亜希子さん
楽士は女性キーボード奏者

2夜目は、戸塚区民文化センターでの「チャップリン」と「オペラ座の怪人」(こちらも定期開催されてます!)弁士はベテランの女性弁士、澤登 翠さん
楽士は、あの、ピアニストであり作曲家の新垣隆さん

実は今回この企画を案内くださったのは、FBでご縁を頂いた企画会社の方なのですが、一度お会いした時に、無声映画の活弁についてお話を伺っていたら、どうしても見たくなってしまって、「行って見たいです!」とお願いしたのでした。

最初に活動弁士を「アテレコする人」と説明しましたが、実は正確にいうと、それは間違いです。
実は、基本のストーリーはあるけど、決められたセリフや台本なんてなくて、活弁士さんが独自に作り上げるんだそうです。
そこに個性や芸が現れるんですね。

今どきの話題やセリフが入って観客の笑いを誘ったり、その日の観客のノリで即興対応もありますし、登場人物に応じて声色を変える活弁士の技量にすっかりハマってしまいました。

また、戸塚区民文化センターでは、新垣さんのピアノも絶妙で、登場人物の微妙な心境の変化や場面の空気が変わるのを鋭く、細やかに音で表現されていて、そのテクニックに思わず唸ってしまいました。

新垣さんはだいぶ前からこの楽士の仕事をされているそうです。
ピアノに楽譜は置かれていましたけど、一度もめくられてませんでしたので、きっと映画の画像が体に染み渡って自然に演奏できてしまうのでしょう。
また観客の息遣いも読み取る即興力も優れているんだと思います。

皆さんも機会がありましたら、ぜひぜひ足を運んで見てくださいね〜
メジャーじゃないけど、素晴らしい日本の話芸です。

神楽坂女子倶楽部でも、機会があればイベントとしてやれたらなぁと思いますが、他にも和文化に関するイベントのご要望、ご提案がございましたら、ぜひお寄せくださいませ。

木沢いずみ

梅酒と青森ごはん tuakjam オーナー。

2007年より三軒茶屋にて、「梅酒と青森ごはん」の店、『tuakjam』をオープン。今年で10周年を迎えます。

以前働いていた焼酎バーでの知識を生かして、“酔いしれる「梅酒・焼酎・泡盛・果実酒」を中心に取り揃え、「お酒に合うごはん」を提供しております。一人飲みを楽しく、日々の生活に寄り添う、まさに“大人の学校”のような、お店です。『楽しみながら学ぶ』というのを、テーマに、和ごはん料理教室も定期的に開催。

また、『武士の食卓』では、プロ講師を取得。和文化をみなさんと一緒に「おいしく、楽しく」日本の文化を継承していきたいと思います。

 

 

藤本博子(福原百麗)

伊藤忠商事を皮切りに、転職8回、事務職から営業、大道芸人まで20の職種を経験。16年間、人材派遣・紹介会社にて営業、転職コンサルタントとして勤務後、独立。

これまでのべ1万人以上の就業・転職サポートを行い、2013年には人材大手転職サイト主催のスカウトコンテストにて1位(部門別)獲得。

現在、民間委託の求職者支援訓練指定校(セラピスト養成)にて就職支援講座(自己分析、就活実技、顧客サービス等)及びキャリアカウンセリングを担当。現在、京都造形芸術大学で芸術学を学びながら、アートを取り入れた「じぶん分解ワークショップ」を開発。訓練校やセミナー等で広く活用している。

一方、長唄囃子福原流笛方として演奏活動の他、洋楽(フルート)との比較やビジネスの視点から見た指導は非常にユニーク。

 

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