第13回「保険の組み立て方講座~病気・ケガ/その1~」

水原 曜(みずはら ひかる)

2014年 住友生命保険相互会社東京本社入社。
「人生最後の転職先に保険会社を選んでしまう」という大ポカを犯してしまうもどうにか乗り越え、2017年4月より指導職に。部下に踊らされる毎日。
個人、法人問わず、フローとストックのバランスを重視した中長期的「無理しない」リスク対策のコンサルティングが最も得意です。

第13回「保険の組み立て方講座~病気・ケガ/その1~」

さて今回から病気とケガのリスクに関する社会保障制度についてお話します。病院代の窓口負担、6歳から69歳までは皆3割です。なので例えば100万円かかった場合その3割だから30万円。これ、何の前触れもなく請求されたらちょっと困りますよね。病院代って読めない。風邪でも「とりあえず1万円持っていけば大丈夫かな(汗)」くらいの検討しか立たない。

そこで役に立つのが高額療養費制度です。ご存知の方も多いと思いますが、標準報酬月額28万~50万円(年収約370万~約770万円)の方は3ヶ月間自己負担額が凡そ8万円、4カ月目からは約4万円まで下がりますよ、という制度です。詳細はちょっとググればいくらでも出てくるので割愛しますが、忘れられがちなのは次の2点です。

  1. 実は4カ月目からがとっても優しい制度なのよ。
  2. 「限度額認定証」ってのがあるのよ。

まず1ですが、文字通り4カ月目から自己負担額は一定金額になります。年収によって変わるのですが、この「一定になる」という仕組みを知らない方が多いです。2015年から年収区分が3段階から5段階に変わり、年収770万円以上の方の自己負担額が増加したのですが、この4カ月目からいきなり優しくなる制度が導入され、4カ月目以降は逆に負担減になっています。

次に2ですが、高額療養費は健保組合に申請を出して初めて払い戻される制度です。申請期限は治療を受けた翌月1日から2年間。ただ毎月申請なので面倒です。なので、どうせ返ってくるならば、予め窓口で支払う医療費を自己負担限度額まで下げてしまっていただきたい。それを叶えるのが「限度額認定証」です。こちらは入院日や通院日が決まった時点で健保組合に申請すると、収入の枠に応じた認定証を健康保険証とは別に発行してくれます。それを病院に提出すれば、いちいち高額療養費の申請をしないでも済むのです。病院側でも「発行してもらってね!」という文書を入院手続時に患者さんに渡しているのですが、患者も家族も頭の中が他のことでいっぱいなのでスルーされがちです。一時的にでも大きなキャッシュが出ていくとダメージありますよね。この制度はぜひとも覚えておいてください。

さて勘のいい方はもうお分かりかと思いますが、現在の高額療養費制度は、がんや脳梗塞などの長期療養に優しい制度となっています。なぜか?ここが医療保険を考える上でのポイントです。

次回はがんを取り上げて、そのポイントをご説明したいと思います。

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