《和文化》日本の笛

神楽坂女子倶楽部、和文化「かぐや姫チーム」、笛の福原百麗(ふくはら ひゃくれい・藤本博子)です。

今回からちょっと原点に戻って、和楽器、特に私の専門である「笛」について改めて考察してみようと思います。
「笛」と一言に言っても、日本の笛は色々種類があります。

  • 龍笛
  • 神楽笛
  • 高麗笛
  • 能管
  • 篠笛

横笛はこれだけの種類があります。

上の3つは雅楽で使われ、能管は文字通り能で使われます。

能管は、歌舞伎や日本舞踊などの音楽でも使われます。能がルーツの演目(道成寺とか勧進帳など)があるからです。
ごく一部の地域ではお祭りで使われることもありますが、基本的に祭囃子や民謡などの庶民的なジャンルで使われるのは「篠笛」です。

「篠笛」は、現場では単に、「笛」とか「竹笛」と呼ばれています。
長唄とか日本舞踊などの会のプロブラムには、

笛 福原百麗

というように演奏者は表記されます。
色々なジャンルで使われる篠笛は、とても単純な作りで、篠竹とか女竹と呼ばれる竹に穴があいているだけの素竹作りというものです。

↑ この3本とも篠笛です。
ちょっと籐など巻いたり、外側も漆で塗ったり、蒔絵も入れて装飾したりするものもありますが、基本、上の写真のようなスッピンです。

篠笛のルーツについてははっきりしてませんが、雅楽の笛から派生したのではないかとの説もあり、古くからある楽器であることは間違いないでしょう。
戦後、若干穴の位置や大きさを変えて改良されたりしましたが、形は大きくは何百年も変わっていません。

それとは逆に、西洋楽器の横笛、フルートはどんどん複雑な作りになってきました。
下の写真のように(上から古い順に並んでます)最初は篠笛と同じで、穴が空いただけのものでした。
それが徐々に穴にフタ(キー)がついたりして、今や精密機械のように複雑です。
そのように改良されてきたのは、産業革命の影響もあったようです。

出典:季刊ムラマツ 2018年春号
有田正広(昭和音楽大学教授、桐朋学園大学特任教授)「紙上レッスン」より

このように西洋の、特に管楽器はどんどん進化し、ピッチ(音程)などの精度が上がって、現在の楽器はほぼ完璧な完成形と言ってもよいのではないかと思います。

ところが、「篠笛」を含む日本の横笛は、古いままで、何も変わっておらず、一つも進化していません。

それでは、
日本の笛は古臭い、時代遅れの楽器なのでしょうか?
いえいえ、不完全の楽器だからこそ普遍性があって、琴線に触れる味わい深い音を奏でることができて、古くから人々を魅了してきたのではないかと思います。
まだまだ笛のお話は続きます。
お楽しみに!

木沢いずみ

梅酒と青森ごはん tuakjam オーナー。

2007年より三軒茶屋にて、「梅酒と青森ごはん」の店、『tuakjam』をオープン。今年で10周年を迎えます。

以前働いていた焼酎バーでの知識を生かして、“酔いしれる「梅酒・焼酎・泡盛・果実酒」を中心に取り揃え、「お酒に合うごはん」を提供しております。一人飲みを楽しく、日々の生活に寄り添う、まさに“大人の学校”のような、お店です。『楽しみながら学ぶ』というのを、テーマに、和ごはん料理教室も定期的に開催。

また、『武士の食卓』では、プロ講師を取得。和文化をみなさんと一緒に「おいしく、楽しく」日本の文化を継承していきたいと思います。

 

 

藤本博子(福原百麗)

伊藤忠商事を皮切りに、転職8回、事務職から営業、大道芸人まで20の職種を経験。16年間、人材派遣・紹介会社にて営業、転職コンサルタントとして勤務後、独立。

これまでのべ1万人以上の就業・転職サポートを行い、2013年には人材大手転職サイト主催のスカウトコンテストにて1位(部門別)獲得。

現在、民間委託の求職者支援訓練指定校(セラピスト養成)にて就職支援講座(自己分析、就活実技、顧客サービス等)及びキャリアカウンセリングを担当。現在、京都造形芸術大学で芸術学を学びながら、アートを取り入れた「じぶん分解ワークショップ」を開発。訓練校やセミナー等で広く活用している。

一方、長唄囃子福原流笛方として演奏活動の他、洋楽(フルート)との比較やビジネスの視点から見た指導は非常にユニーク。

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