《健康》エゴレジと脳疲労

スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりするものです。その理由もメカニズムもさまざまです。でも、誰もが持っている力「エゴレジ力」を高めることで、それぞれの状況に応じて自我のバランスをとる力を強化し、メゲたり凹んだりしても、すぐに立ち直る力を養うことが可能なのです。

エゴレジ研究所の小野寺と畑が、お手伝いします。

🔴脳の疲れ  

調査によれば、60%以上の日本人が疲労感を感じていて、およそ40%は半年以上に及ぶ慢性的な疲労を感じているといいます。この慢性的な疲れは「脳の疲れ」ではないかと考えられるようになっています。情報があふれている現代、パソコンやスマートフォンの使用などにより、脳疲労のリスクはさらに高まっています。近年、脳医学の分野では、「脳過労」という言葉に注目が集まっているのだそうです。「脳過労」とは、「脳が疲労して疲れがたまっている状態」のことです。

「脳過労」の原因と予防法について、脳神経外科医、「おくむらメモリークリニック」院長の奥村歩先生のお話をご紹介します。

奥村先生によれば、現代人は、仕事の日も休日もパソコンの操作やスマホでSNSをチェックしたり、ゲームをしたりで、脳に情報を入れてばかりです。こうした情報化社会の影響で、脳へのインプット(入力)が過剰になり、脳が消化不良を起こしたような状態になると、感情に関わるセロトニンや、記憶に関わるアセチルコリンなどの神経伝達物質の動きが低下します。結果、脳内のネットワークの繋がりが悪くなる… これが、「脳過労」です。

仕事が忙しく、人間関係に疲れ、スマホやパソコンをよく使う人ほど、脳過労にかかりやすいので、30代くらいで脳過労になる例は決して珍しくないそうです。

🔴脳過労の症状

物忘れ 最初に出る症状が物忘れです。「よく知っている人の名前が出てこない」「あれ、それ、と言うことが増える」といった具合に、該当する記憶を探す脳の検索機能が衰えて、固有名詞が出てこなくなります。2階になにか取りに行ったのに、階段をあがったら忘れる…といったことが、頻繁に起こるようになります。こうした脳過労で起こる物忘れは、言い換えれば「ど忘れ」であり、認知症につながる物忘れとは、明らかに違います。

脳過労の場合、思い出せなくてイライラするのは自分の頭の中にあるのが分かっているから。「忘れた」のではなく、“頭の引き出し”からうまく取り出せないだけなのです。すぐに言葉が出なくても何かヒントがあれば思い出せるのなら、認知症の心配はありません。一方、認知症の症状は物忘れではなく、体験そのものを忘れているケースで新しい記憶が作られない状態なのです。

機能低下 「ホルモン分泌」や「免疫機能」「食欲のコントロール」といった機能が低下し、「疲労感」「ヤル気が出ない」「身体がうまく動かない」「不眠」「食欲不振」といった症状が出る場合もあります。

🔴脳の疲れの改善(予防)方法

脳疲労を起こす原因はエネルギー不足過度な情報の詰込み携帯電話の画面、パソコン、蛍光灯による電磁波の影響夜更かしなどがあげられます。

①エネルギーの補填 脳のエネルギーを長期的に維持するには、果物、野菜、全粒穀物など GI 値の低い炭水化物を摂取することです。これらの食品に含まれる糖質は体内にゆっくり吸収されるため、脳に安定したエネルギーを供給します。研究者らは、果物や野菜に含まれるビタミンや抗酸化物質、炭水化物により、気分、行動、認知に関与する神経伝達物質であるドーパミンやセロトニンの脳内生成量が増加すると推測しています。

カフェイン・エナジードリンク・タバコ・チョコレートなどは、疲労を麻痺させたり、一時的にやる気を起こさせる方法で擬似回復と呼ばれています。

②5分間リラックスする 1日たったの5分で効果が現れるのです。リラックスできる場所で目を閉じて5分間その日の出来ごとを振り返るだけで脳か休まるのです。その時には新たな情報を入れないのがコツです。ただぼーっと今日の出来事を振り返ることで脳の情報を整理整頓出来るのです。自分の状況を把握するための時間を持つことで、脳内が整理整頓され、記憶を取り出す力がアップします。

③細かく休憩を入れる 仕事なので集中して何時間もパソコンに向かっていると脳は休み無しで仕事をしていることになります。2~3時間に1回は短い時間でも良いので休憩を取ってあげることが脳の休息になります。

④運動 体を動かすと脳の神経細胞の働きが活発になり、脳の血流も良くなります。ジョージア大学で行われた研究によると、簡単な20分程度の運動で処理能力や記憶力が改善すると発表しています。

⑥外出をして環境を変える 仕事場や自宅にずっと籠っていると知らない間にストレスがかかります。たまには外出をして外の風や陽の光を感じてください。ランチを食べに行くのも良いと思います。環境が変わるとリフレッシュしますので脳の休息にもなります。

⑦ゆっくり入浴する 忙しい時にはシャワーで済ますことも多いと思います。そこを10分だけお風呂タイムに使ってください。お風呂にゆっくり浸かると体の疲れも取れますし、脳の休息にも最適です。ゆっくりお風呂に入ることで脳過労が予防出来るのです。

⑧睡眠 早めに帰宅するようにし、良質な睡眠が取れるよう努力しましょう。十分な睡眠をとることで脳細胞が休まり、乱れがちな自律神経系もバランスを取り戻せます。

こうした脳疲労の予防や改善につながる生活習慣だけでなく、何にでも関心を持って、季節や日常の小さな変化に意識を向ける習慣も大切です。常に好奇心を持って趣味や旅行などさまざまな活動をすることは脳を元気にさせるだけでなく、人生の豊かさにつながります。逆にいえば、脳が元気であれば、新しい発見や感動を求めて積極的な生活を送れるようになるということ。それこそが、エゴレジの真髄です。

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次回はまたエゴレジ関連の話題をご紹介します。

 

小野寺敦子

エゴレジ研究所代表。心理学博士。目白大学人間学部心理カウンセリング学科教授。同校心理学研究科大学院修士課程教授。同校心理学研究科博士後期課程教授。臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問。
NPO法人こどものくに代表理事。

畑 潮

エゴレジ研究所GM。GCDFキャリアカウンセラー

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