《健康》エゴレジとマインドセット

小野寺敦子

エゴレジ研究所代表。心理学博士。目白大学人間学部心理カウンセリング学科教授。同校心理学研究科大学院修士課程教授。同校心理学研究科博士後期課程教授。臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問。
NPO法人こどものくに代表理事。

畑 潮

エゴレジ研究所GM。GCDFキャリアカウンセラー

エゴレジとマインドセット

スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりするものです。その理由もメカニズムもさまざまです。でも、誰もが持っている力「エゴレジ力」を高めることで、それぞれの状況に応じて自我のバランスをとる力を強化し、メゲたり凹んだりしても、すぐに立ち直る力を養うことが可能なのです。

エゴレジ研究所の小野寺と畑が、お手伝いします。

🔴凹みやすい人・凹みにくい人  

日常生活のさまざまなシーンで直面している出来事に凹むことは誰にもあります。

春に向かうこの時季は、仕事上の変化(退職、転職、転勤、人事異動、配置転換など)や個人の変化(引越し、受験、進学、就職、結婚など)が重なることも多いかもしれません。

米国のサバイバー博士である アル・シーバート博士は、2つのタイプを示しています。

一方のタイプは、困難な出来事が重なると、どんどんストレスに対する抵抗力(耐性)が落ちていきます。無力感や被害者意識から抜け出せず、ネガティブな思いを蓄積しています。そのため、凹みやすい状態を作り出しているのです。

もう一方は、困難な出来事から回復することでなにかを学び、自信をつけポジティブな思いを蓄積することで、ストレス耐性を高めていきます。予測できない出来事に凹んでも立ち向かう力をつけ前進し成長していきます。

エゴレジ力をつけることは、ストレス耐性を高めることです。

 

🔴成長のマインドセット

同じように、凹みやすい人と凹みにくい人の違いは、マインドセットの違いにも表れます。

マインドセット「やればできる! 」の研究で著名なキャロル・S・ドゥエックによれば、知能や性格のような自分の属性が,固定的で不変であると信じているか,努力と工夫次第で変化しうると信じているかは人それぞれ異なりますが、このような信念―考え方の集合体―は,マインドセットと呼ばれます。

硬直(固定型)マインドセットは,能力や特性を遺伝的・生物学的に規定された変化しにくいものだとする考え方です。もう一方の,しなやか(成長型)マインドセットは,自分の属性は学習と努力によって改善して成長するという考え方です。マインドセットは,その時々の状況に応じて,その人の目標の設定の仕方,目標へのアプローチの仕方,自分のパフォーマンスと目標との関係の捉え方に影響を与えることがわかっています。

エゴレジ力をあげていくのは、自分のマインドセットをしなやかな成長型へ変えていくことでもあるわけです。

🔴成長型マインドセットへ切り替える4つのステップ

ステップ1 自分のマインドセットが日頃語っている「言葉」に気づく

自分がどんな言葉かけを自分自身にしているかに注意を向けます。例えば

  • 何か新しいことにチャレンジしようとしているとき
  • 挫折に直面しているとき
  • 人から批判を受けているときに

あなたはどんな言葉を自分にかけているでしょうか?

ステップ2 物事の解釈には選択肢があることを思い出す

上記のような状況に遭遇したときに、それらの状況をどのマインドセットで考えるか、選択肢がある。例えば、

固定型マインドセットで考えれば、自分には才能や能力がないという解釈が生まれるでしょう。

成長型マインドセットで考えれば、それらは自分の努力を向ける部分を見直し、能力を伸ばすチャンスであるという解釈が生まれるはずです。

ステップ3 自分のマインドセットが語る言葉に言い返す 

自分の固定型マインドセットが語る言葉が自分を落ち込ませる言葉であることに気づいたら、成長型マインドセットで即座にそれに言い返します。例えば

固定型=「そんなこと出来ると思ってるの?あなたの能力では無理じゃない?」

成長型=「確かに今すぐには無理かもしれないけれど、学習すればできるはず」

ステップ4 成長型マインドセットの声に耳を傾け、それに従った行動をとるようにする

私たちの行動は自分が自身に語る言葉と、それから生まれる感情によって影響を受けるものです。今度、「あなたにはそんな能力も才能もない!」という批判の声が聞こえてきたら、

確かに、今は『まだ』それをやる能力はないかもしれない。でも、私は学習して能力を伸ばしていくことができる

という言葉かけをしてあげるようにしましょう。

私たちの能力は、努力次第でどこまででも「成長」できるものです。「エゴレジとグリット」の回でご案内したアンジェラ・ダックワースとキャロル・ドゥエックの言葉を最後にご紹介しておきます。

“失敗しても、間違っても、身につけた知恵でやり直す必要がある” 

“能力が何であれ、能力を発揮させ、それを成果に変えるのは努力だ”

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

次回はまたエゴレジ関連の話題をご紹介します。

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