《健康》エゴレジと「折れない心」

小野寺敦子

エゴレジ研究所代表。心理学博士。目白大学人間学部心理カウンセリング学科教授。同校心理学研究科大学院修士課程教授。同校心理学研究科博士後期課程教授。臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問。NYこどものくに東京 理事。

畑 潮

エゴレジ研究所GM。GCDFキャリアカウンセラー

エゴレジと「折れない心」

スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりするものです。その理由もメカニズムもさまざまです。でも、誰もが持っている力「エゴレジ力」を高めることで、それぞれの状況に応じて自我のバランスをとる力を強化し、メゲたり凹んだりしても、すぐに立ち直る力を養うことが可能なのです。エゴレジ研究所の小野寺と畑が、お手伝いします。

折れない心を定義する

最近いろいろなメディアでとりあげられている「折れない心」とか「心を鍛える」って、どういうことでしょう。心のトレーニングは、筋トレのように成果の数値化はできない厄介なものです。

米国防総省(通称:ペンタゴン)キャリアであるカイゾン・コーテ氏は、「折れない心」をつくるシンプルな習慣を解いた著書の中で「折れない心」の定義を示しています。

折れない心とは、『自分の弱点や弱みを素直に直視することでそれを受容すること、そしていかなる変化にも対応可能な柔軟性を持ち、たとえ困難に陥り失敗するようなことがあっても、そこからしなやかに回復できるタフさ』のことを意味する(ペンタゴン式ハードワークでも折れない心のつくり方:KADOKAWA)。

ただし、タフな精神といっても、鋼鉄のごとく何があっても全く痛みさえ受けない、超人のような強靭な心をもつことではありません。むしろしなやかに「しなる」ことができ、どんなプレッシャーや負荷がかかっても、変化に柔軟に対応しながら、常に「自分自身」に戻ることができる「竹のような心」といったほうが正しいイメージだそうです。

エゴレジは、日々のストレスに直面してメゲたり落ち込んだりしたとき、自我egoを柔軟に調整しながら,心のバランスをとって元の元気な自分に戻ろうとする力です。エゴレジ力をつけることが「折れない心」をつくることになるのは,わかっていただけたでしょうか?

柔軟な選択、柔軟な対応

一時的な問題のために、永続的な解決を選んではいけない(ラリー・パウエル)と言われるように、不測の事態が起こったとき、頑張ることだけでは問題解決につながらないことも多々あります。カイゾン・コーテ氏も指摘しているように、その状況に対して「頑張らない決断」「勇気ある撤退」をすることの方が、むしろ好ましい結果が得られることもあります。

前向きに何かを進めようとするとき、何より必要なのは「柔軟性」です。思い描く未来を実現しようとするなら、その時どきで「微調整」を行い、修正しながら進むほうが賢いといえます。自分で決めた目標によって自分自身が苦しむのであれば、思い切ってその目標の見直しをすることも、生きていく上では必要です。状況次第で勇気ある撤退をして、新たな目標を設定してもよいのですから…。

また、頑張らないことで“卑怯だ“とか、“意気地がない”とか,“逃げだ”などと思ったり、罪悪感を覚えたりするかもしれません。でも,選択肢は一つではないのです。問題を抱えると,そのことに集中してしまうのでほかの選択肢が考えられなくなります。カイゾン・コーテ氏の言葉を借りるなら「自分が置かれた現状に対し、頑張ることをやめても、その現状に対して責任をまっとうする方法は一つではない」わけで、意図的に「頑張らない」という選択あっていいのです。

エゴレジの柔軟性

エゴレジ力を高めることは、決して「柔軟性のある人」を目指すものではありません。状況に応じて、柔軟な調整ができる、柔軟な選択ができる力を身につけていくことなのです。

エゴレジ研の代表である小野寺は、エゴレジを理解してもらうために、エゴレジを「エアコンの自動制御モード」に例えています。環境に応じて自分が最適だと感じる温度の自動制御モードのようなコントロール機能、調整機能がエゴレジなのです。

 

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次回は、別のテーマでエゴレジのお話をご紹介します。

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